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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (22)

  • アメリカで話題、意識高い系へのカウンター「贅沢品としての信念」(luxury beliefs)とは

    <昨今のいわゆるウォーキズム(日の文脈に合わせると意識高い系とでも訳すべきか)へのカウンターとして「贅沢品としての信念」(luxury beliefs)という概念が話題だ。ようやく米国の右派が、左派と勝負できるだけのナラティヴを手に入れつつある......> 米国で「贅沢品としての信念」(luxury beliefs)という概念が話題になっている。元は2019年ごろににちょっと話題になったらしいのだが、私は見逃していた。それが提唱者のロブ・ヘンダーソンが最近自伝「Troubled」を出したこともあって見直され、昨今のいわゆるウォーキズム(日の文脈に合わせると意識高い系とでも訳すべきか)へのカウンターとして持ち出されているようだ。 ヘンダーソンの顔を見ると分かると思うが、ヘンダーソンという欧米系の姓の印象に反して、彼はアジア系米国人である。彼の母親は韓国からカリフォルニアに渡り、大学を中

    アメリカで話題、意識高い系へのカウンター「贅沢品としての信念」(luxury beliefs)とは
  • 周庭(アグネス・チョウ)の無事を喜ぶ資格など私たちにあるのだろうか?

    <「香港の民主の女神」と呼ばれた周庭(アグネス・チョウ)さんの無事が確認され、現在はカナダに留学していることが分かった。安堵はするものの、かつての香港に手を差し伸べることができなかった私たちに、彼女の無事を喜ぶ資格などないのかもしれない> 香港の民主活動家をしていた周庭(アグネス・チョウ)さんが2年半ぶりにインスタグラムを更新し、自身の近況を報告した。現在はすでに香港を離れ、カナダに留学中だという。 周庭さんと言えば日メディアで「香港の民主の女神」とも称され、日人にとっては香港の民主化運動の象徴的存在だった。若い香港人女性が覚えたての日語を駆使しながら必死になって「香港の民主主義への支持」を訴える姿に、心打たれた人も少なくないだろう。 長らく消息不明となっていた彼女の無事が確認できて一安心......であるのは確かなのだが、近年の香港情勢を取材してきた私としては、現下の状況を素直に喜

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  • 日露戦争に並ぶ屈辱...ロシア国営TV、へルソン撤退に「歴史的敗戦」引用し悲壮ムード

    Russian TV Compares Kherson Retreat to Worst Military Defeats in History <普段は威勢よくロシア政府のプロパガンダをまき散らす国営放送だが、へルソン撤退のニュースは重苦しく暗いムードで伝えられた> ウラジーミル・ソロビヨフは、ロシア政府のプロパガンダ拡散役を担っていることで知られる国営テレビの司会者だ。しかしこのたび、ロシア軍がウクライナ南部のヘルソンから撤退することが決まったと報じた際は、いつもとは打って変わって沈痛な面持ち。ロシア軍の「歴史的敗北」にまで言及する意気消沈ぶりだった。 ■【動画】重苦しく暗いムードでへルソン撤退を伝えるソロビヨフと、普段の威勢の良いソロビヨフ 国営テレビロシア1」で放送された番組「イブニング・ウィズ・ウラジーミル・ソロビヨフ」の司会者であるソロビヨフは、11月9日の番組冒頭で、来な

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  • 前世代の先輩たちがいつの間にか姿を消していった──氷河期世代と世代論

    <急速な世代交代により、長い間「若手」を担ってきた「氷河期世代」も社会の中核となりつつある。「ただ世代交代だけが新しい思想をもたらす」と池内恵・東京大学教授は述べる。論壇誌「アステイオン」94号は「再び『今、何が問題か』」特集。同特集の論考「歴史としての中東問題」を2回に分けて全文転載する(記事は第2回)> ※第1回:複合的な周年期である2021年と、「中東中心史観」の現代史 より続く 「ヴィジョナリー」から「ヒストリアン」へ このような平凡な「昔話」による「自分語り」は、できれば避けたかったのだが、しかしやむを得ない。それはここのところ急速な世代交代を、身近なところで感じるからである。「昔話」に含まれるごく当たり前の事実を事実と認識できない世代が育っている。 それと共に、「1973年のオイルショックの年に生まれました」「1979年のソ連のアフガニスタン侵攻の時は小学1年生でした」と申告

    前世代の先輩たちがいつの間にか姿を消していった──氷河期世代と世代論
  • 自宅療養で人々を見殺しにすると決めた菅首相

    <菅政権は全力で国民の生命を救おうとはしていない。何もしなくても「政権は安泰」と高を括っているからだ> 8月2日、政府は新型コロナウイルスで、「中等症」であっても「症状が軽い」あるいは「重症化リスクの少ない」患者に関しては、「自宅療養」を可とする方針を出した。これまでは原則的にコロナ患者は入院、無症状や軽症の場合は宿泊施設に入るという方針で進めていたが、その方針を転換したかたちだ。 オリンピックの開会式を含む7月の4連休以降、日全体に渡って新型コロナウイルスの急増がみられ、特に東京では一日4000人を越える感染者が出ている。すでに小池百合子都知事は比較的軽症の独身者に対して「自宅を病床のようなかたちで」と「自宅療養」を勧めていた。また、今年春に大阪で感染者が急増した際、入院もホテルなどの施設に入ることもできず、自宅でほぼ放置された患者が続出した。大阪の死者数の多さは、それが一因だと言われ

    自宅療養で人々を見殺しにすると決めた菅首相
  • 山口香JOC理事「今回の五輪は危険でアンフェア(不公平)なものになる」

    <JOC(日オリンピック委員会)理事だが、東京五輪の開催を危惧する山口香氏。なぜ政府は国民の不安や反対に応えないのか。今回の五輪、そして今後の五輪にどのような懸念があるか。単独取材に答えた> 東京五輪の開会式(7月23日)まで50日を切ったが、新型コロナウイルスの感染が収まらない中での大会開催には、多くの国民が不安や反対の声を上げている。 しかし日政府や東京五輪・パラリンピック大会組織委員会はひたすら「安心・安全」を繰り返すばかりで、人々の疑問に答えているとはいいにくい。 そんな状況を危惧する1人が、柔道の五輪メダリストで現在は筑波大学教授を務める山口香JOC(日オリンピック委員会)理事だ。 「五輪は開催されると思うが、今回の五輪は『安全ではなく危険です』から入ったほうがいいと思う」と話す山口氏に、仏リベラシオン紙東京特派員の西村カリンが話を聞いた(*回答はJOC理事ではなく、個人と

    山口香JOC理事「今回の五輪は危険でアンフェア(不公平)なものになる」
  • チェルノブイリで再び核反応くすぶる 中性子線量が上昇中

    <炉心下に残る燃料デブリが再びくすぶりはじめている......> 史上最悪の原発事故から35年が経ったチェルノブイリで、再び事故の懸念が浮上している。事故後の施設を監視している科学者たちが、中性子線量モニターの数値が上昇していることを確認した。 以前からいくつかのスポットで数値は上昇傾向にあった。今回問題となったのは反応炉の下方にあたる「原子炉下部区画305/2」と呼ばれる空間で、過去4年間で数値が2倍近くにまで増加していることが判明した。中性子線量の増加は、核分裂が加速していることを示す兆候だと考えられている。 事故当時の炉心溶融により、ウラン燃料、被覆材、制御棒、建造物の一部などが溶け込み、溶岩状の「燃料デブリ」となって原子炉下の階層に流れ込んだ。今も下部区画には燃料デブリが残っており、含まれるウラン燃料の量は170トンに相当すると見積もられている。 英インディペンデント紙は再びくすぶ

    チェルノブイリで再び核反応くすぶる 中性子線量が上昇中
  • カミカゼ・ドローンで戦況は一変 米軍「最強」の座も危うい

    <昨年のナゴルノカラバフ紛争では安価な戦闘用ドローンが大活躍。莫大な軍事力がなくても大国相手に戦える時代に> 現代の戦争では、敵軍を追跡し、殺すことがかつてないほど容易に、しかも安くできるようになった──これが昨年秋、ナゴルノカラバフ地域を実効支配していたアルメニアと、アゼルバイジャンの間で起きた紛争で、米軍の戦略家たちに突き付けられた現実だった。 アゼルバイジャンが市販のトルコ製ドローンや自爆攻撃を仕掛ける「カミカゼ・ドローン」を使って、アルメニアに勝利したのだ。 今や、安価な戦闘用ドローンが世界中の戦場を飛び交っている。そう遠くない将来、警戒心のない兵士がトイレに行こうとちょっと持ち場を離れただけで、一瞬にして空から仕留められるようになるかもしれない。 「映像を見ると戦車や大砲、部隊が、いずれも無人航空機から攻撃されている様子が分かる」。そう語るのは、5月に退役する米陸軍・非対称戦連隊

    カミカゼ・ドローンで戦況は一変 米軍「最強」の座も危うい
  • 観測されない「何か」が、太陽系に最も近いヒアデス星団を破壊した

    <欧州宇宙機関(ESA)の宇宙望遠鏡ガイアの観測データを検証したところ、ヒアデス星団は、太陽質量の約1000倍もの巨大な塊と衝突したとみられることがわかった。しかし、その塊は周囲に観測されていない...... > おうし座の顔の部分を形成するV字形の「ヒアデス星団」は、153光年離れた太陽系から最も近い散開星団だ。6〜7億年前に形成されたとみられ、橙色巨星「おうし座イプシロン星」など、100個以上の星が、約60光年にわたる球状の領域に含まれている。 そしてこのほど、この星団が、目に見えない巨大な塊の作用によって引き裂かれていたことが明らかとなった。 太陽質量の約1000倍の巨大な塊と衝突した? 星団の内部では、星が移動して、重力を相互に作用させる。星の速度を変化させ、その一部は星団の端に移動して、さらに銀河系の重力によって引っ張り出される。このような作用により、星団の前方と後方に2の細長

    観測されない「何か」が、太陽系に最も近いヒアデス星団を破壊した
  • 新型コロナは2019年9月にはイタリアに広がっていた──新研究

    COVID Spread To Europe Months Before China Reported It, Study Claims <新型コロナウイルス感染症は2019年12月の武漢で最初に報告されたという公式見解が覆れば、このパンデミックの歴史が書き換えられることになる> イタリアの科学者らは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2019年9月からイタリアで拡散していた可能性があると考えている。この見解は、新型コロナウイルスがこれまで考えられていたよりも数カ月早く、中国国外で広がっていたことを示唆している。 世界保健機関(WHO)によれば、COVID-19と呼ばれる疾病の発生は、2019年12月に中国中部の武漢市で最初に報告された。イタリア最初の感染者は、北部ロンバルディア州のミラノ近郊の町で2020年2月21日に確認された。 だが、ミラノにある国立がん研究所の研究によ

    新型コロナは2019年9月にはイタリアに広がっていた──新研究
  • 2019年、米国人は映画へ行くより足繁く図書館通い

    アメリカ映画やコンサートといった文化的な娯楽やアクティビティについて、この1年間でどの程度の頻度で行ったかを尋ねた......> 図書館は年間10.5回、映画館は5.3回 米国人は2019年、映画よりもコンサートよりも、図書館に足繁く通った──こんな調査結果が明らかになった。 この調査は、米ギャラップが2019年12月上旬、18歳以上の1025人を対象に行ったもの。映画やコンサートといった文化的な娯楽やアクティビティについて、この1年間でどの程度の頻度で行ったかを尋ねた。もっとも頻度が高かったのは図書館で、通った回数は1人あたり平均で10.5回だった。2位の映画館での映画鑑賞(5.3回)、3位のスポーツ観戦(4.7回)のほぼ倍だった。 男女別に見ると、どちらも図書館が1位ではあったものの、通った回数は女性が年間13.4回と、男性の7.5回の倍近くになった。一方で男性で目立ったのが、国立

    2019年、米国人は映画へ行くより足繁く図書館通い
  • 研究者の死後、蔵書はどう処分されるのか

    <亡くなった研究者やビブリオマニアの蔵書はどこへ行くのか。必要としているところに受け継がれるシステムはできないものか。数カ月前、ある亡くなった研究者の蔵書処分を手伝うことになった> 「大きな研究成果を上げて将来を期待されながら、自ら命を絶った女性がいる。享年43歳。多くの大学に就職を断られ、追い詰められた末だった」 これは、今年4月10日に朝日新聞が報じた、ある女性研究者の自殺に関する記事冒頭である。記事によると、彼女は東北大学で日の仏教史研究で博士号を取得し、受賞経験もある、将来を嘱望された研究者だったという。彼女の自殺自体は2016年で、直近の話ではなかったものの、事件の痛ましさもあって、記事は、似たような境遇にある人、また似たような経験を経た研究者たちに大きなインパクトを与えた。 私も大学の教員やシンクタンクの研究員という研究の道を歩んできたので、事件は他人事ではない。彼女のように

    研究者の死後、蔵書はどう処分されるのか
  • アメリカ文明の小宇宙としての図書館『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』

    <世界で最も有名な図書館をつぶさに観察し、その舞台裏に迫るフレデリック・ワイズマンの新作> 以前取り上げた『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』(15)につづくフレデリック・ワイズマンの新作『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』は、世界で最も有名な図書館をつぶさに観察し、その舞台裏に迫るドキュメンタリーだ。そのニューヨーク公共図書館は、観光スポットとしても名高い館を含む4つの研究図書館と88の分館からなる。 地域と密接に関わり、多様な役割を果たす図書館 アメリカの公共図書館は、地域と密接に関わり、社会のなかで多様な役割を果たしている。『シビックスペース・サイバースペース──情報化社会を活性化するアメリカ公共図書館──』では、その公共図書館の特徴が以下のようにまとめられている。 「地域社会が生み出し、地域社会の全体、すなわちすべての年齢層、あらゆる境遇の人々に対してサービスを提

    アメリカ文明の小宇宙としての図書館『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』
  • 噴火がつづくハワイ・キラウエア火山──空から宝石が降って来た

    <5月に噴火が始まったハワイ島のキラウエア火山は、大きな被害を出しているが、そんな中、上空から突然降り注いだ意外な「恵み」が地元住民を驚かせている> 米ハワイ島のキラウエア火山では、2018年5月3日に噴火が始まって以来、40日以上にわたって活発化している。一連の火山活動によって、これまでに600棟以上の家屋が破壊され、周辺地域では火山灰が降り積もり、有毒ガスの噴出や巨大な噴石の飛散のおそれがたびたび警告されるなど、住民の日常生活をも脅かしている。 空からオリビン(かんらん石)が降って来た このように深刻な状況が続くなか、上空から突然降り注いだ意外な"恵み"が地元住民を驚かせ、世界中で話題を集めている。 この"恵み"の正体は、オリビン(かんらん石)だ。その名が示すとおり、オリーブの実に似た緑色をなし、マグネシウム、鉄、ケイ素、酸素で構成され、火成岩の主要造岩鉱物のひとつとしても知られている

    噴火がつづくハワイ・キラウエア火山──空から宝石が降って来た
  • ISISが生んだ新時代の伝播型テロ

    <仮想コミュニティーで連携させ、指導部からの指示すら必要としない、新時代のテロが増殖する恐怖> またもや世界は痛ましいテロのニュースに衝撃を受けた。事件が起きたのはイギリス中部マンチェスター。人気歌手アリアナ・グランデのコンサート会場入り口で男が自爆テロを決行し、これまでに22人が死亡した。 事件直後にはテロ組織ISIS(自称イスラム国)が犯行声明を出したが、実行犯のサルマン・アベディはリビア系移民2世で、英治安当局はリビアの過激派組織の関与についても捜査を進めている。 筆者2人がホワイトハウスにいた当時、米政府のテロ対策の主眼はISISなどのテロ組織が直接的にその指揮系統を使って欧米で実行するテロの防止だった。だがその後、ISISが先鞭をつけた手法が大きな懸念材料になった。テロ組織が直接的に関与せずとも、インターネットを通じて世界中のシンパに攻撃を実行させるという手法だ。 今やテロ組織は

    ISISが生んだ新時代の伝播型テロ
    whalebone
    whalebone 2017/06/19
    『彼らは社会の中で孤立し、自分の居場所を求めていた人たちだ』
  • エリート主義から自転車を取り戻すために。「ジャスト・ライド」

    <山登りにおけるウルトラライト・ハイキングのムーブメントのように、自転車に乗るときの気楽で自由で解放された気持ちを取り戻そう、というメッセージを『ジャスト・ライド』から読み取る> 自転車にまつわる神話を大胆に否定する 東京の街にピストバイクが溢れていた頃(2000年代後半ですね)、僕は米国のとあるサイクリストのブログと、そこからリンクされていた米国の2つのサイクルストアの商品ラインナップに、ちょっとしたカルチャーショックを受けていました。 そこで出会ったのは、それまで自分が見聞きしたり齧ったりしていた日のバイクカルチャーのいずれともちょっと毛色の違った文化でした。彼らが乗るバイクは、ロードレーサーではないしピストでもないしマウンテンでもありません。いい按配のクロモリフレームで、ハンドルバーはドロップだけどカゴを付けていたり、リアキャリアとパニアバッグを付けていたり、センタースタンドを付け

    エリート主義から自転車を取り戻すために。「ジャスト・ライド」
    whalebone
    whalebone 2017/01/27
    『自転車に乗るときの気楽で自由で解放された気持ちを取り戻そう』
  • パックンが広島で考えたこと

    アメリカの現職大統領として初めて広島を訪問したオバマは、その演説の中で原爆投下の是非論については触れなかった。しかし現場で演説を聞いたパックンは、戦争のない未来を目指そうと呼び掛けたオバマのメッセージを強く受け止めた> 第2次大戦のとき、僕の祖父は米陸軍航空隊の大佐だった。 の祖父は大日帝国軍特攻隊の教官だった。 僕の祖父はヨーロッパ上陸作戦で任務を終え、アジアに移動する準備をしていた。 の祖父は鹿児島の基地で最後の教え子を見送り、自分が飛び立つ番が来るのを待っていた。そして、1945年8月15日に戦争が終わり、僕の祖父もの祖父も家に帰ることになった。僕の祖父は87歳まで生き、の祖父は90歳になる前日に亡くなった。 僕は2人に、広島や長崎の原爆投下に関して話を聞いたことがある。 2人とも、「戦争が続いていたら自分もいつ死ぬかわからない状態だった」「戦争が早く終わってよかった」と

    パックンが広島で考えたこと
  • 予備選で見えてきた「部族化」するアメリカ社会

    先鋭化する対立 先月シカゴではトランプの予備選イベントが抗議グループの乱入で中止となった Kamil Krzaczynski-REUTERS 今年の大統領選挙では、アメリカ歴史を変える現象が次々と起こっている。 その一つが、2大政党制崩壊の兆しだ。 アメリカの選挙制度ではこれまで、共和党か民主党の2つの政党に属さない候補者が大統領に選ばれるのはほぼ不可能だった。 ところが、民主党予備選では、この大統領予備選の以前は「無所属」だったサンダースが、命視されていたヒラリーに北西部や中西部の州で圧勝している。そして共和党予備選では、トップを走るトランプは共和党員でなかったばかりか、政治ではまったくの素人だ。 共和党と民主党の2大政党制の限界と改善策を語るとき、これまでは「中道」の第3政党の誕生が語られてきた。どちらの党にも属していない無所属の大部分は「中道」だったからだ。だが、2016年の大統

    予備選で見えてきた「部族化」するアメリカ社会
  • SEALDs時代に「情けない思いでいっぱい」と語る全共闘元代表

    安保闘争の経験を初めて語り、現代へのメッセージを込めた『私の1960年代』は全共闘世代のイメージを覆す一冊 『私の1960年代』(山義隆著、金曜日)は、1960年に東京大学に入学した著者が「山崎プロジェクト(10・8山﨑博昭プロジェクト)」の活動の一環として2014年10月4日に行った講演「私の一九六〇年代――樺美智子・山﨑博昭追悼――」の内容に加筆したものである。ちなみに山﨑プロジェクトとは、1967年10月8日の羽田闘争の際、機動隊と衝突して命を落とした京大生、山﨑博昭氏を追悼するものだという。 著者は科学史家で、東大闘争全学共闘会議の元代表である。これまで全共闘時代の経験については一切語らず、取材にも応じなかったそうだが、書には、1960年の安保闘争から、ベトナム反戦闘争、1970年の安保闘争、果ては科学技術や原発についての考え方までが、実体験に基づいて克明に語られている。 私の

    SEALDs時代に「情けない思いでいっぱい」と語る全共闘元代表
  • ロヒンギャ族がISIS勧誘の格好の標的に

    アジアでの勢力拡大を狙うテロ組織ISIS(自称イスラム国、別名ISIL)が、迫害を受けてミャンマー(ビルマ)を脱出しているイスラム系少数民族ロヒンギャ族を戦闘員に勧誘し、訓練しているという。 この数年でミャンマーを脱出したロヒンギャ族は最大10万人に上り、兵力増強をもくろむISISの格好の標的になっているとの懸念が高まっている。彼らの目指す地が、ISISが人員募集を活発に行っているマレーシアやインドネシアであればなおさらだ。 現在、シリアとイラクでISISメンバーとして戦闘に加わっているインドネシア人は約700人、マレーシア人は約200人だ。シンガポールのリー首相は先週、「東南アジアはISISにとって重要な人材勧誘の場になっている。インドネシア人とマレーシア人のISIS戦闘員は多く、彼らだけで一部隊をつくっている」と語った。伝えられるところでは、この部隊はカティバ・ヌサンタラと呼ばれている

    ロヒンギャ族がISIS勧誘の格好の標的に