最近、『妊婦さんのたらい回し』がよく報道されます。 こういったことがニュースで大々的に伝えられるキッカケとなったのは、 奈良県の事例だったと思いますが、 あの件は、分娩中に母体が身体的異常を発症し、 それを医師が誤診して対応が遅れ、そこから「たらい回し」に遭って、 とても悲しい結末に至ってしまった…ということだったと思います。 でも、最近の『たらい回し』の報道は、 『たらい回し』という共通項だけをやたらに強調して、 「医師の責任放棄」、「医療制度の問題」、「救急の怠慢」 などと闇雲に叩くために「使われている」ようにも見えます。 よく報道の内容を見てみると、 「妊婦には掛かりつけの病院が無かった。」 「一度も受診歴が無かった。」 という事例がかなり多いではないですか。 それでは同じ『たらい回し』でも、問題の本質はまったく違ってきます。 そもそも、「掛かりつけ医師がいない」というのがおかしい。