大手広告会社の電通(東京都港区)について、厚生労働省は、違法な長時間労働が行われていたとして同社関西支社(大阪市)が労働基準法違反で是正勧告を受けていたにもかかわらず、労働時間短縮に取り組み、働きやすい「子育てサポート企業」に認定していたことがわかった。 認定は、2005年に施行された「次世代育成支援対策推進法」に基づいており、今年6月時点で、2570社が選ばれている。 認定されるには時間外労働の削減などに取り組み、法令に反する重大な事実がないことなどが基準で、電通はこれらをクリアしたとして07、13、15年の3回認定されていた。 しかし、電通では14年6月、関西支社で労使協定の上限を超えて違法な時間外労働が行われていたとして、天満労働基準監督署(同)から是正勧告を受けていた。