燕のヒナが 私の運転する車の前を 高く低く群れて飛ぶ。 「おう、上手だねぇ」 バイクが家の前で止まり 「もう蛍は飛んでますか?」 と男の人が聞いてくる。 「まだもう少し先ですよ こんなに冷えてるとね。」 と私。 蛙が 一晩中鳴いている。 6月は空気が湿り気をおび どこもかしこも緑色で 空気が甘い。
午後4時 雨 淡い緑に銀色を混ぜた様な葉のあの樹 他のどの落葉樹よりも多く山を覆っているあの樹は 楢だと今更ながらに気がついた。 杉、檜の林業がこの村の生業だったのなら 楢で作る炭は副業だった。 山のあちらこちらに炭焼窯の後がある。 男性なら炭俵3俵、女性なら炭俵2俵を担いで 炭問屋まで運んだと言う話はついこの間の事だ。 楢の木がなぜ多く山にあるのか、 うちに植わっている木を 「それは食べられるんか?」となぜ聞くのか。 今や名物の栃餅も乾燥ワラビも鯖のなれ鮨も。 それらから、冬、かつて雪に閉ざされた村の 厳しく貧しい生活が見えてくる。 厳しい山の生活に意味の無いものはないのだと 楢の木を見ながら思う。
去年の暮れに 沢山貰った小松菜。 毎日、毎日食べた。 揚げと炊いたり、ナムルにしたり、チジミにしたり クリームシチューに入れたりと。 忘れていたよ 切り取った菜っぱの下の部分を 土に埋めたのを。 あちらこちらから かわいい黄色の花が。 健気に風に吹かれているじゃないか。
お題「梅干しを使ったレシピ」←クリック 私にとっての梅干しは おにぎりの為にある。 熱々の塩握りの真ん中に 紫蘇で紅く色づいた梅干し。 このおにぎりの為に 私は毎年 3キロだけ梅を漬ける。 標準よりも沢山の紫蘇を使い 私の梅干しは鮮やかな紅色だ。 レシピというには あまりにも簡単なおにぎりなので気が引けるが 見た目よりおいしく出来たので 厚かましくも紹介したいと思う。 ハサミで切った梅干し(包丁で切ると崩れるから) 粗いみじん切りの葉ワサビ 粗いみじん切りのクルミ これらを熱いご飯と一緒にざっくりと混ぜる。 手のひらに塩。 柔らかく、今回は俵型に握る。 口の中でプチプチと言うクルミの食感とこく ワサビ菜のほんのりとした刺激。 勿論、梅干しの酸味とフルーティーな香り。 彩りも春らしく、海苔は巻かないでおこう。
クミンの種 (Cumin Seed)はセリ科の香辛料だ。 爽やかな香り。 カレーには欠かせない。 私が楽しみに読んでいるブログの一つ。 pyopyopyon ピヨピヨさんは 沢山の香辛料をバランスよく使って 「食べてみたいなぁ〜」 と思わせる料理を紹介されている。 ピヨピヨさんがよく使うクミンシード。 私は賞味期限がとおに切れた クミンの瓶の蓋を開ける。 フライパンにオイルをたらし クミンを二つまみ程。 熱くなったフライパンの中で よく炒めて香りを出す。 その中に 野菜でも、肉でも、魚でも。 今までの味とは表情が変わり 深みのある料理が出来上がる。 代わり映えのしない毎日のご飯が ちょっと変わって楽しい。
1990年新装版 藤原新也ホリックにかかった時がある。 旅の写真エッセイ、小説、写真集と次から次へと読み継いだ。 しかし、アイルランドを題材にしたあたりからぴったりと読まなくなった。 私が飽きたのではなく、作者自身が同じ仕事の繰り返しに飽きたのではないか。 そんな空気は読者に通じると思う。 藤原新也の写真は見て楽しいというより深く考えさせられる、写真の裏にある意味を汲み取るという、面倒くさい写真だ。 だから、忘れない。 ご紹介する写真は、そんな面倒なものより暖かい空気感のあるものを6点。 _____________ 写真集の写真を撮りました。 チベット 韓国 井戸のポンプのそばに犬がいるのが見えますか? 日本 チベット 少年僧が山の中の僧院への道を歩く。 チベット 日本 ____________ パソコンのアップデート後、不具合が続いています。 2、3日の内に初期化してみるつもりです。 上
「本当に貰い上手だ」と言われる。 何かを貰った時に 私は心から喜ぶそうだ。 自分ではそうは思わない。 ただ、嬉しいから 「嬉しい」と言うだけだ。 そのせいか毎年 秋に岡山から「ブドウ」 冬に三重から「無農薬みかん」 青森から「減農薬林檎」 京都から「ちりめん山椒」 高知から「馬路村のポン酢」 等々・・・・ 野菜やお菓子、お茶、お米、コーヒー豆、紅茶、 手編みのマフラーにソックス・・・等々・・・ 品性を疑われても困るので (いや、もう疑ってる人がいるかもしれない) ここらで貰い物を羅列するのを止めるとする。 そして 数日前にビオラの苗がやって来た。 勿論 「嬉しい!こんなのが欲しかった」と言った。 そのビオラは 今 南向きの窓の側で お日様を気持ち良さそうに 浴びている。
(去年の冬) いつもの1月は 家の周りは雪に囲まれ 毎朝の仕事は まず、歩く所の雪かきから始まる。 今年の冬は 他の土地と同じ ここも暖冬だ。 キラキラと輝く雪も その雪に残された 動物達の足跡もなく。 今、外は雨。 冬の夜の雨は 音さえも冷たい。 「明日は各地で積雪がある」と ニュースは言っている。 どうだろう。
(ヤマネ) 天然記念物の、森の妖精「ヤマネ」が 私の仕事場にいるなんて! 2年前の冬の事だ。 梱包用のウレタンシートを入れた箱に そのヤマネが冬眠していた。 手のひらに乗る位の小ささ。 尻尾を後ろ足の間に巻き込み 長いひげに、小さな小さな鼻の穴。 ツンツンと突くと 小さな口をゆっくりと開けて 「むにゅむにゅ、ふあ〜」とあくびをした。 小さな箱に 引っ越しをしてもらって 棚の上に。 暖かくなって その箱をのぞいたら もういなかった。 「こんなむさ苦しい所に よくぞ来て下さいました。 すぐ近くの樹の上で 私を見てるんでしょ?」
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