ロシアの対独戦勝記念日だった5月9日、旧ソ連諸国の駐日大使7人が、第二次大戦期の日本で暗躍したソ連の大物スパイ、リヒャルト・ゾルゲの都内にある墓にそろって参っていたことが分かった。関係国の外交筋が29日までに明らかにした。これだけ多数の駐日大使が戦勝記念日にゾルゲの墓前に集結したのは初めてとみられる。「戦勝国」の地位を内外で誇示するロシアに、旧ソ連諸国の在日大使館も同調した形だ。(モスクワ 遠藤良介) 外交筋によると、ゾルゲの共同墓参に参加したのは、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタン、アゼルバイジャン、キルギス、タジキスタンの駐日大使や大使館幹部、駐在武官ら。東京・多磨霊園での共同献花の後、在日ロシア大使館で盛大な祝賀パーティーが行われたという。 行事を主導したのはロシアのベールイ大使とウクライナのクリニチ大使。ウクライナで2月に親露派政権が発足し、両国の外交・武官団は各地で急速