学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部開設を巡り、山本幸三地方創生担当相(当時)が二〇一六年十月、国家戦略特区での学部新設を学園に加えて認めるよう求めてきた京都府側に、二校は「難しい」と伝えていたことが分かった。一校に限っての新設が公表されたのはこの二カ月以上後で、国が学園側の競合相手を早い段階で断念させようとしていた可能性が出てきた。(望月衣塑子、池田悌一) 十四日の参院予算委員会で質問に立った田村智子氏(共産)が、陳情時に山本氏が「経過もあり、一校しか認められない。難しい状況なので、理解してほしい」と発言したと記した内閣府の文書を入手したとして、梶山弘志地方創生担当相に確認するよう要求。陳情に同席した西田昌司参院議員(自民、京都選挙区)は本紙に、「二校は難しい」という趣旨の発言があったことを明らかにした。 愛媛県作成の文書によると、学園関係者は一五年四月二日、愛媛県や今治市の担当者と首