さくらインターネット研究所 研究員の熊谷将也氏は、大学院で無機材料工学を学び、現在は理化学研究所 革新知能統合研究センター(理研AIPセンター)の客員研究員としても研究活動を行う「パラレルキャリア(=複業)」の研究者だ。さくらインターネットへの入社時に、パラレルキャリアで働きたいと自ら申し出たのだという。 「材料工学」と「情報工学」という2つの領域を横断する学際的研究アプローチから、これまでになかった視点や創発のきっかけを生み出したいと語る熊谷氏。だが、2領域の研究テーマを追いかけるうえでは「葛藤もあった」と語る。そうした葛藤を乗り越え、いまどんなことを考えているのだろうか。 「パラレルキャリアの研究者」は想定外の働き方だった 熊谷氏は、2017年4月にさくらインターネット入社、同年6月にさくらインターネット研究所の配属となり、同時に理研AIPセンター 分子情報科学チーム(チームリーダー: