中国は今年、ドイツにとって最大の貿易相手国となる(写真は2月2日、中国・広州で、アンゲラ・メルケル独首相とともに工場を見学する温家宝首相)〔AFPBB News〕 ドイツのアンゲラ・メルケル首相が中国の北京を訪問した。折しも今年は中国がフランスに取って代わり、ドイツにとって最大の貿易相手国になろうとしている年だ。 この首位交代が起きる時は、象徴的な瞬間となる。そして、次のように問いかける人々を勢いづかせるはずだ。 その問いかけとは、ドイツはユーロ圏の混乱から距離を置き、「BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)」のようなグローバルな中規模経済大国になるべきではないか、というものだ。 ドイツがBRICsの仲間になるという考え方を初めて聞いたのは、欧州外交評議会のウルリケ・ゲロ氏の口からだった。ゲロ氏はドイツ国内でくすぶる分離主義的な反欧州の動きに猛反対している人物だ。 ドイツがユーロから