3巻目となる『東方コミュニティ白書』。今回の本書は,まず毎回掲載されている人気投票の分析と,それ以外としてはコミュニティ規模の盛衰に焦点を当てつつ「東方のコミュニティに衰退は見られるのか」というテーマを立てたものとなった。これに対する答えは,著者はあえて明確には書いていないものの,一読すればおおよそ皆同じような答えになるのではないかと思う。「確かに数字として縮んだ部分も無いわけではないが,それ以上に現状を維持した部分が多く,拡大したものもあるため,衰退とまでは言えない」というのが,私の感想である。以下は,それぞれのページについて,いつも通り所感をコメントしていく。 p.8 >>上海アリス幻樂団の動き 本家の動きはけっこう激しい1年間だったが,正規ナンバーである『神霊廟』以外は印象が薄い。秘封好きや考察クラスタは決して界隈で大勢力ではない。一方,『三月精』が円満に終了したことは何よりも喜ばし