世の中「よせばいいのに」と言いたくなることがたくさんある。さしずめぼくの人生なんかは「よせばいいのに」の集合体みたいなものだが、そんなぼくでもそう言いたくなるのが「屋外における赤ペンキ使い」だ。 みなさんも見たことがあるだろう、赤いペンキで書いた文字だけが消えちゃってる看板などを。強調したいばかりに使った赤が裏目に。 今回は街で見かけたそんな「よせばいいのに」という「消えかかった赤」を紹介する。よせばいいのに。 (text by 大山 顕) ほんとによせばいいのに 一般的に色素は波長の短い光に弱い。つまり紫外線とか。塗られた色が赤く見えると言うことはおおざっぱに言って赤い光(波長が長い)を反射していて、それ以外の波長の光を吸収していると言うことだ。つまり赤い色素は波長の短い光を吸収する傾向にあって、したがって色あせやすい。