2つの独立した母集団があり、それぞれの母集団から抽出した標本の平均に差があるかどうかを検定することを「2標本t検定」といいます。例えば、ある学校で行ったテストの点数が1組と2組とで差があるかどうかの検定や、被験者に対してある薬を投与する前後で血圧がどう変化したかの検定に使います。ただし、2つのデータが「対応のあるデータ」か「対応のないデータ」かによって検定統計量の算出方法が異なります。 ■対応がない場合の2標本t検定の方法 異なる対象から抽出された2つの標本は「対応のないデータ(対応なし)」です。 例えば、1組と2組の生徒は異なるので、それぞれのクラスから抽出された2つの標本は「対応のないデータ」となります。 対応がない場合の2標本t検定では、2つの標本に対応がないことを加味した検定統計量を用いる必要があります。20-6章で学んだように、母分散が分からない場合、1群目の標本平均を、母平均を