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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (97)

  • 特集:超巨大火山 イエローストーン 2009年8月号 ナショナルジオグラフィック NATIONAL GEOGRAPHIC.JP

    Q:温暖化が急速に進む北米東海岸のメーン湾。ロブスターに生じる可能性がある影響は? 外骨格が強化される幼生がより速く成長する外骨格が溶ける 文=ジョエル・アッケンバーク 写真=マーク・ティッセン 図解=エルナン・カニェーリャス 世界最大級の火山地帯である、米国イエローストーン国立公園。その地下には巨大なマグマだまりが横たわる。大噴火の可能性は? 1870年8月29日、米国陸軍少尉だったグスタフ・ドーンは、西部地方を探検中にウォッシュバーン山の山頂に立った。 そして、南の方角を見渡したとき、あることに気づいた。ほかの方角はすべてロッキー山脈の山並みが迫っていたが、南側だけは森林に覆われた広大な窪地が数キロにわたって続き、その先に山がそびえていたのだ。ドーンはそうした地形ができた理由を考え、次のように書き記した。「この広大な窪地は、現在は死火山となっている火山の噴火口だ」 ドーン少尉は正しかっ

  • 第4回 本当に恐ろしい「カルデラ噴火」とは

    火山の噴火には様々な種類がある。 前回、「水蒸気爆発」と「カルデラ噴火」が出てきたが、このあたりで整理をしておいた方が良さそうだ。藤田さんに教えてもらおう。 「マグマがどの程度、上がってきたかによるわけです。水蒸気爆発というのは、マグマがわりと地下水面近くに留まって、地下水を間接的に熱して、それが高温高圧になって爆発するものですね。噴火の中では比較的小規模です。2014年の御嶽山の噴火や箱根で想定されているものです。しかし、マグマと水が直接接するところまでマグマが上がってくると、マグマ水蒸気爆発というのが起きて、これの方が大規模になります。2015年の口永良部島の噴火がそうだったとされています。そして、マグマが直接噴火するのが、マグマ噴火です。これは国内では桜島や浅間山、海外ではハワイやエトナ山などが有名です。大きな噴火になりがちです」

    第4回 本当に恐ろしい「カルデラ噴火」とは
  • 「キリストの墓」数世紀ぶりに開けられる

    エルサレムの聖墳墓教会内で、イエス・キリストの遺体が安置されたという石墓を囲んで建てられた聖堂「エディクラ」の修復作業が行われている。(PHOTOGRAPH BY ODED BALILTY, AP FOR NATIONAL GEOGRAPHIC) イスラエルのエルサレムで、キリストの墓と伝えられる石墓の覆いが数世紀ぶりに取り外された。この墓はエルサレム旧市街の聖墳墓教会内にあり、遅くとも西暦1555年から、おそらくそれよりも何世紀も前からずっと、大理石の板で覆われていた。(参考記事:漆喰の下に12世紀のモザイク画を発見、聖誕教会) 修復プロジェクトの協力者で、米ナショナル ジオグラフィック協会付き考古学者のフレデリック・ヒーバート氏は、「石墓を覆う大理石の板を取り除くと、下に充填材が詰めてあって、その量の多さに驚きました」と言う。「科学的分析にはかなりの時間がかかるでしょうが、ついに、キリ

    「キリストの墓」数世紀ぶりに開けられる
  • 沈没船41隻を発見、驚異の保存状態、黒海

    黒海の水深300メートル地点で見つかったオスマン帝国の沈没船。ある調査船が発見した41隻の沈没船の1つだ。(PHOTOGRAPH BY RODRIGO PACHECO-RUIZ, COURTESY EEF, BLACK SEA MAP) 先史時代の人々が海面上昇にどう対応したかを探るため、船員と科学者の国際チームが黒海で調査を行っていたところ、予想外のものを発見した。9~19世紀の千年間に沈んだ、極めて保存状態の良い41隻の沈没船だ。(参考記事:「沈没船から17世紀の王家のドレス見つかる」) チームは約1万2000年前に起きた黒海の拡大について調べるため、ソナーと遠隔操作無人潜水機(ROV)で海底地形図を作成していた。沈没船が状態を維持できたのも、実はこの拡大のおかげだった。 英サウサンプトン大学海洋考古学センターの所長で、今回の研究を率いるジョン・アダムス氏は「約1万2000年前に最後の

    沈没船41隻を発見、驚異の保存状態、黒海
  • クジラに乗ったイルカの写真が話題

    Dolphin RIDES ON THE SNOUT of humpback. Pics by L Mazzuca & M Deakos, technical paper too https://t.co/MAq7dKSBDg pic.twitter.com/6TUL6maGBS — Darren Naish (@TetZoo) 2016年9月2日 イルカを乗せたクジラの写真がネットで話題になっている。 これらの写真は2004年と2006年に米国ハワイ近海で撮影されたもの。いずれもザトウクジラがハンドウイルカを乗せており、その後研究者らが論文として報告した。 研究者はこの現象が起きた理由として3つの可能性を検討した。クジラが攻撃的になっていたか、クジラがどうにかしてイルカを助けようとしていたか、クジラもイルカも遊んでいたにすぎないかである。 クジラが水中からゆっくり浮上してイルカを持ち上げ

    クジラに乗ったイルカの写真が話題
  • “微生物学の父”レーウェンフックは何を見たのか

    このクマムシは、クリプトビオシス(無代謝の休眠状態)と呼ばれるプロセスによって、きわめて厳しい環境に順応できる。レーウェンフックは、休眠状態にあったと思われるワムシを観察し、生物のクリプトビオシスを世界で初めて記録に残した。(PHOTOGRAPH BY THE SCIENCE PICTURE COMPANY/ALAMY) 1670年代の初め頃、私たちの身の周りにあふれる微生物のディープな世界にある人物がはじめて飛び込んだ。彼は学者でもなければ、哲学者でも科学者でもなく、オランダで小さな布地店を営んでいた。空いた時間にレンズを磨いているうちに、レンズ磨きの腕を上げ、自分用に倍率270倍の顕微鏡を作ってみた。これは当時としては世界最高で、ほかの顕微鏡と比較して10倍の倍率を誇っていた。誰よりも好奇心旺盛で、何でも見てみたいという思いが強く、それがアントニ・ファン・レーウェンフックに成功をもたら

    “微生物学の父”レーウェンフックは何を見たのか
  • 2度目の重力波観測、天文学はいよいよ新時代へ

    2つのブラックホールがお互いのまわりを回転しながら合体する際に重力波が発生し、さざ波のように宇宙空間を広がっていく様子を示す概念図。(PHOTOGRAPHY COURTESY LIGO, T. PYLE) 科学者たちが重力波の直接観測に再び成功し、天文学の新時代の始まりが決定的になった。 2016年2月に歴史的な初観測が発表された重力波と同じく、今回の重力波も、10億年以上前に2つのブラックホールが互いに強く引かれ合い、激しい抱擁を交わしたことで発生した。この重力波がさざ波のように宇宙空間に広がり、地球を通過したところを天文学者が捉えたのだ。(参考記事:「重力波、世紀の発見をもたらした壮大な物語」) ブラックホールどうしの合体や超高密度の中性子星どうしの衝突など、宇宙でも有数の激しい天体現象によって生成する重力波は、宇宙を観測するまったく新しい方法を科学者にもたらすことになる。どんな波長の

    2度目の重力波観測、天文学はいよいよ新時代へ
  • 【解説】ホーキング博士らの超高速宇宙探査計画

    アルファ・ケンタウリは、南半球からよく見える青みがかった明るい星で、地球から約4光年のところにある。(PHOTOGRAPH BY ESO) シリコンバレーで活躍する億万長者のロシア人が、理論物理学者のスティーブン・ホーキング博士をはじめとする友人たちと協力して、地球から最も近い恒星へ超小型の宇宙船を飛ばそうとしている。4月12日、起業家のユーリ・ミルナー氏らが発表したその「ブレイクスルー・スターショット(Breakthrough Starshot)」というプロジェクトがそれだ。この夢のある冒険については、知りたいことがいろいろあるのではないだろうか。そこで、基的な内容をQ&A形式で解説してみたい。(参考記事:「ブラックホールは存在しない? ホーキング氏が新説」) ――ブレイクスルー・スターショットとはどんな計画? 目標は、切手サイズの超軽量宇宙船「ナノクラフト」を、地球に最も近い恒星系で

    【解説】ホーキング博士らの超高速宇宙探査計画
  • 米オクラホマ州で人為的な地震が増加

    米地質調査所による最新の地震危険度マップによると、オクラホマ州の危険度が急上昇しており(上右図、赤くなったところ)、カリフォルニア州南部(上左図)とほぼ同レベルになっている。(ILLUSTRATION BY USGS) 2016年3月28日、米地質調査所(USGS)は、米国中部および東部の最新の地震危険度予測マップを発表した。注目したいのは、今回初めて人為的な要因による誘発地震の予測が含められたことだろう。予測では、今後1年間に、オクラホマ、カンザス、コロラド、ニューメキシコ、テキサス、アーカンソーの各州で暮らす700万人が誘発地震のリスクにさらされるという。 特に危険度が高いのは、オクラホマ州の中央北部からカンザス州南部の一部にかけての一帯だ。建物にひびが入ったり、場合によっては倒壊したりする規模の誘発地震が起こる確率は、年間5~12%とされている。これは、地震が多いことで知られるカリフ

    米オクラホマ州で人為的な地震が増加
  • 火星の重力マップ公開、驚きの新事実が明るみに

    新たに作成されたカラフルな火星地図は、場所による重力のばらつきを示している。白く見えるのはタルシス三山などの重力が大きい領域で、青く見えるのは峡谷などの重力が小さい領域だ。(MIT/UMBC-CRESST/GSFC) このほど米NASAが火星の重力データを使って地図を作成し、公開した。美しいだけでなく、火星内部の核から周囲の大気まで、目で見ただけではわからない地質学的な詳しい特徴が新たに示されている。 米マサチューセッツ工科大学のアントニオ・ジェノバ氏らは、火星探査衛星3機16年分の軌道データを分析し、軌道と速度のふらつきから、位置による重力のばらつきを明らかにした。3月5日に科学誌「Icarus」に発表された火星の地図は、太陽系で最も高い山であるオリンポス火山の頂上からマリネリス峡谷の底まで、この重力のごくわずかな違いを画像として示したものだ。(参考記事:「オリンポス山、“太陽系最大”を

    火星の重力マップ公開、驚きの新事実が明るみに
  • ジンベエザメが小型化と研究報告

    西オーストラリアのジンベエザメは、世界で最も研究が進んでいる集団の1つだ。(PHOTOGRAPH BY BRIAN J. SKERRY, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE) 世界最大の魚といえば、ジンベエザメ 。ところが近年、大型のジンベエザメが見つからなくなっていることが研究によって判明した。 10年前までは、実に13~15mもあるジンベエザメの成魚が、世界中の温かい海域を往来していた。しかし今では、その大きさを誇る個体は東太平洋でしか見られなくなった。他の海域には、平均7mに満たない、繁殖するには若すぎる子どもしかいないのだ。(参考記事:「ジンベエザメの回遊の謎を解明」) 「彼らはどこにいるか、すぐに把握する必要があります。種を存続させるには、ビッグママとビッグダディが必要なのです」と、西オーストラリア大学の海洋生態学者アナ・セケイラ氏は言う。 しかし、ジンベエ

    ジンベエザメが小型化と研究報告
  • 謎の古代文明の遺跡、最後の悲劇物語る遺物が続々

    「死者の姿」に見える彫刻の付いた器。考古学を学ぶ大学院生のアナ・コーエン氏が、発掘現場の中央部で作業を進める。ここから石でできたコンドルを囲むように儀式用の器が見つかった。(PHOTOGRAPH BY DAVE YODER, NATIONAL GEOGRAPHIC) まだ謎が多く、文明の名前も定まっていない先コロンブス期におけるホンジュラスの古代都市の遺跡から、貴重な石の遺物がこの数カ月でいくつも発見された。米国とホンジュラスの合同考古学者チームが、「ジャガーの街」と呼ばれる現場の中央にある大きな土塁の基礎部分から、200以上の彫刻物を発見したのだ。(参考記事:「中米ホンジュラス 密林に眠る伝説の都」) 遺物は同国東部のカタカマス近郊にある研究所にヘリコプターで運ばれていった。遺物の研究・保管のため、先ごろ開設された施設だ。(参考記事:「謎の古代文明の遺跡、ホンジュラス政府が保護へ」) 「

    謎の古代文明の遺跡、最後の悲劇物語る遺物が続々
  • イノシシが牛と暮らすことにしたかわいい理由

    10月、新しく見つけた仲間に鼻をこすりつけるイノシシ。(PHOTOGRAPH BY MARKUS SCHOLZ, PICTURE-ALLIANCE/DPA/AP) ドイツ、ハンブルク近郊のある牧場には、ウシの群れと一緒に暮らすことで一躍有名になったイノシシがいる。 牧場主のディルク・レーゼ氏は、数カ月前にやってきたこのイノシシを「バナナ」と呼んで、じっと見守ってきた。ウシは新しい仲間を特に嫌がる様子もなく、イノシシの方はウシに囲まれながら、まるで自分の家にいるかのように、のびのびとすごしている。 近年、イノシシについてはあまりいい話を聞かない。米国やヨーロッパでは、生息数の増加で、敷地に侵入したり、物を壊したりする被害が相次いでいる。(参考記事:「米で急増するイノシシ、感染症を拡大か」) しかし今回のイノシシは、何の悪さもしていない。この子がウシの群れに加わったのは、おそらくイノシシが知的

    イノシシが牛と暮らすことにしたかわいい理由
  • 世界最大級のハエの新種、2種を同時に発見

    世界最大のハエGauromydas heros。最も大きなもので体長7センチにも及ぶ。しかし、最新の研究によれば、新たに発見された2つの種がライバルとして名乗りを上げる可能性がある。(PHOTOGRAPH BY ANDRE ALVES) 地球最大のハエに挑戦者が現れた。古い博物館の棚でほこりをかぶっていた2つの種だ。 体は指の長さくらいあり、羽を広げた幅は手首から指先まで及ぶ。世界記録を保持するムシヒキアブモドキ科のGauromydas heros(G. heros)に見劣りしないほど巨大だ。 ブラジル、フランス、コスタリカの博物館に眠っていた14の標から G. mateus、G. papaveroiという2つの種が発見された。標は古いもので1930年代までさかのぼる。 研究を率いたブラジル、サンパウロ大学動物学博物館のジュリア・カラウ氏によれば、知られている限り、2つの新種の手掛かり

    世界最大級のハエの新種、2種を同時に発見
  • 思わずゾクゾクする考古学フォトギャラリー

    「何を見つけたのかではなく、何を見出すかです」と言うのは、米国ニューヨークにあるアメリカ自然史博物館で学芸員を務めるデビッド・ハースト・トーマス氏だ。つまり、考古学の発掘で人工の遺物や建造物の跡などを見つけたとしても、それはまだ半面に過ぎない。当に大事なのは、それらが物語る文明の面影にある。考古学者たちと同じように、冒険心をもって、ナショナル ジオグラフィックのアーカイブを発掘してみよう。私たち人類の魅力あふれる過ぎし日々に光を当てる写真をどうぞ。 ラ・ベンタの石頭

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  • 今世紀最短 皆既月食を見逃すな!

    2000年7月の皆既月の際に、地球の影の中を移動する月の姿を9回の露光で連続的にとらえた写真。土曜日の皆既月では、月の上端部分が残りの部分に比べてかなり明るく見えるはず。(PHOTOGRPAH BY AKIRA FUJII, SKY & TELESCOPE ) 4月4日土曜日の夜は、日全国で赤銅色の満月を楽しむことができる。ただし、その時間は今世紀最短なので、見逃さないように注意が必要だ。 最大の見所は、月が地球の影(太陽光がほぼさえぎられた濃い影)に入って不気味な赤銅色に染まる皆既だ。ただ、今回の月では、月は影の端の方を通るので、皆既の時間は12分と非常に短い。 今回の月は、この2年間に4回起こる皆既月の3回目だ。1回目と2回目は2014年の4月と10月にあり、4回目は2015年9月28日にある(ただし、日では1回目は部分月で、4回目は見えない)。次に同じパターン

    今世紀最短 皆既月食を見逃すな!
  • 古代エジプト王の壮絶な死が遺骨から明らかに

    古代エジプトの王(ファラオ)、セネブカイの遺骨の分析が行われ、死亡時の状況が明らかになった。(Photograph by Josef Wegner, Penn Museum) 謎のベールに包まれていたファラオの遺骨を分析した結果、暴力にまみれた壮絶なその最期が明らかになった。遺骨は2014年に発掘されたばかりだった。 古代エジプトの王、セネブカイが生きたのは紀元前1650年から1550 年ごろで、遺骨が見つかったのはカイロから約480キロメートル南方にある聖地アビドスの埋葬地。2014年1月、まず4人のファラオの墓が見つかり、このうちの1人がセネブカイと特定された。 最新の遺骨の分析結果では、複数の敵からアヒルのくちばしのような形をした青銅製の斧で殴打されていたことが判明した。骨まで到達した傷が18もあり、頭蓋骨と背中への打撃が致命傷になったことがうかがえる。 米国ペンシルバニア大学の考古

    古代エジプト王の壮絶な死が遺骨から明らかに