ヨーロッパやアジアを結び、さまざまな文化交流の舞台となった「シルクロード」。 ユーラシア大陸の広大な範囲に及ぶこの歴史的な交通路を世界遺産に登録するための申請が、来月1日、中国や中央アジアの国々によって行われます。 実現すれば、さまざまな文化遺産が国境を越えて包括的に登録される初めての例になります。 今回の申請に日本は含まれていませんが、研究者の間からは中国からのルートを奈良・飛鳥まで延ばし、同時に積極的に文化遺産の保護にも貢献していくべきだという声が上がっています。 「シルクロード」とは ドイツの地理学者・リヒトホーフェンは、およそ140年前、みずからの著書の中で、中国と西域で行われた絹の取り引きについて記しました。 その際、リヒトホーフェンは、交易に使われた道のことを「ザイデンシュトラッセン」と呼び、それを英語に訳したのが「シルクロード」ということばです。 その後、研究が重ねられ、シル