ロープの結び方は時に命に関わる問題だ.なので,我々は保守的にならざるを得ない.新しい結び方を発明したところで,それが装飾以外の目的を持つなら,定番の結び方として定着するには数百年の時間が必要だろう. ここに面白い現象がある.海と山で結び方の文化が異なるのだ.また同じ「山」文化でも,クライミングと山岳救助では異なる.(高所作業はさらに違う文化を持つがこの記事では省略する.) いや,僕の感想なんだけど.でもまあ,しばしお付き合い願いたい. 舫結び (Wikipedia)具体例を挙げてみる.海では舫(もやい)結び(ボウライン)を多用する.「舫」という字からして「船」ぽいが,それはさておき,例えば海に投げ出された船員は体にロープを巻きつける時に舫結びを使う.舫結びなら,船から引っ張られても身体が締め付けられる恐れがない.(現在はこちらのバージョンが推奨されている.【追記 (2018–08–16)
![ロープの結び方に見る文化の違い](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/3478b602d7e5ff17af4b6befaa5a326e7de19f4a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fmiro.medium.com%2Fv2%2Fresize%3Afit%3A1200%2F1%2Aw79bFRK-RnhxxYeehyBFtQ.jpeg)