「融資は、傷にとりあえずばんそうこうを貼るようなもの」 城南信用金庫の川本恭治理事長はそう語る。新型コロナウイルスの大打撃を受けている中小企業の資金繰りを、金融機関は緊急融資で支えている。しかし、それだけではだめだという。14日に39の県で緊急事態宣言が解除され、コロナ問題は新たなフェーズに入った。経済活動の再開が見えはじめた。だが、暮らしも商売も「コロナ前」に戻ると、いまは考えにくい。感染拡大の第二波、第三波に警戒しながら事業の継続を模索する企業に、金融機関はどう向き合っていくのか。(経済部記者 野口恭平)