ブックマーク / eetimes.itmedia.co.jp (17)

  • 「半導体不足」は本当か? クルマ大減産の怪

    筆者は、そこそこクルマ好きである。今乗っているクルマはお気に入りではあるが、13年が経過し、そろそろ買い替え時だと思っていた。ところが、2021年10月31日付日経新聞によれば、半導体不足でクルマが生産できず、新車の納期が軒並み長期化しているという。通常はせいぜい1~3カ月の納期がその倍近くに長期化しており、人気があるクルマでは1年も待たなければならない(図1)。 筆者は、「そんなに半導体が不足しているのか!」と驚き、無念であるがことしクルマを買い替えるのは諦めた。そして、来年2022年2月に7回目の車検を受けざるを得ないと覚悟を決めた。 どうもクルマ業界は予想以上に深刻な状況に陥っているらしい。11月2日付日経新聞によれば、今年10月の新車販売台数は27万9341台で、統計を取り始めた1968年の27万9643台を(2台)下回り、過去54年間で最低だったという。この記事には、半導体不足と

    「半導体不足」は本当か? クルマ大減産の怪
  • 東京大ら、高感度有機半導体ひずみセンサーを開発

    東京大学とパイクリスタルの共同研究グループは、大面積で高性能有機半導体単結晶ウエハーの表面上に、二次元電子系を選択的に形成することができるドーピング手法を新たに開発。この手法を用い、感度が従来の約10倍という「有機半導体ひずみセンサー」を実現した。 有機半導体単結晶薄膜をドーパント溶液に浸すだけ 東京大学大学院新領域創成科学研究科の渡邉峻一郎准教授らとパイクリスタルの共同研究グループは2020年12月、大面積で高性能有機半導体単結晶ウエハーの表面上に、二次元電子系を選択的に形成することができるドーピング手法を新たに開発したと発表した。この手法を用い、感度が従来の約10倍という「有機半導体ひずみセンサー」を実現した。 研究グループはこれまで、独自構造の有機半導体と印刷技術を組み合わせて、大面積の有機半導体分子からなる単結晶薄膜の大規模製造を可能にしてきた。移動度も10cm2/Vs以上を達成し

    東京大ら、高感度有機半導体ひずみセンサーを開発
  • SiC-MOSFETの電子移動度が倍増、20年ぶりに大幅向上

    京都大学が、SiCパワー半導体の研究で再び快挙を成し遂げた。京都大学 工学研究科 電子工学専攻の木恒暢教授と同博士課程学生の立木馨大氏らの研究グループは2020年9月8日、新たな手法による酸化膜形成により、SiCと酸化膜(SiO2)の界面に発生する欠陥密度を低減し、試作したn型SiC-MOSFETにおいて従来比2倍の性能を実現したと発表した。 熱酸化なし、NOガス不要で酸化膜形成 京都大学が、SiCパワー半導体の研究で再び快挙を成し遂げた。京都大学 工学研究科 電子工学専攻の木恒暢教授と同博士課程学生の立木馨大氏らの研究グループは2020年9月8日、新たな手法による酸化膜形成により、SiCと酸化膜(SiO2)の界面に発生する欠陥密度を低減し、試作したn型SiC-MOSFETにおいて従来比2倍の性能を実現したと発表した。木氏は「20年来のブレークスルー」だと強調する。 木氏は2020

    SiC-MOSFETの電子移動度が倍増、20年ぶりに大幅向上
  • 半導体メーカーの働き方改革 ~半導体技術者の在宅勤務は可能か?

    半導体メーカーの働き方改革 ~半導体技術者の在宅勤務は可能か?:湯之上隆のナノフォーカス(18)(1/3 ページ) 今回は、いつもとは毛色を変えて、“半導体メーカーの働き方改革”に目を向けてみたい。筆者がメーカー勤務だった時代と現在とでは、働き方にどのような違いがあるのだろうか。 2019年4月1日に、働き方改革関連法が施行された。この法律によって、半導体技術者の働き方はどう変わるのだろうか? 10月1日にキオクシアに社名が変わった、旧東芝メモリの半導体プロセス技術者の知り合いに聞いてみると、以下のような規則が設けられたという。 (1) 1週間に1日は、ノー残業デーにしなければならない (2) 1カ月に1日は、有給休暇を取得しなければならない (3) 1カ月の残業時間が60時間を超えてはならない なお、(3)については、ある月の残業時間が60時間以上になった場合でも、60時間の残業時間を超

    半導体メーカーの働き方改革 ~半導体技術者の在宅勤務は可能か?
  • CMOSプロセスで製造できるマイクロLED、Letiが開発

    米国カリフォルニア州サンノゼで開催された「Display Week 2019」(2019年5月14~16日)では、研究機関のLetiが、GaN(窒素ガリウム)マイクロLEDディスプレイを、CMOSプロセスで製造する新しい技術について説明した。 米国カリフォルニア州サンノゼで開催された「Display Week 2019」(2019年5月14~16日)では、研究機関のLetiが、GaN(窒素ガリウム)マイクロLEDディスプレイを、CMOSプロセスで製造する新しい技術について説明した。同技術により、トランスファー(LED素子をバックプレーンに実装する)の工程を削減でき、スマートウォッチから大型TVまで、さまざまな大きさのディスプレイを使うアプリケーションに適用できるようになるという。 この方法では、CMOSの駆動回路上に実装したRGBを一体化したマイクロLEDを基ユニットとし、これをディスプ

    CMOSプロセスで製造できるマイクロLED、Letiが開発
  • Intel、22nm FinEFT適用MRAMの概要を発表

    Intelは、22nm FinFETプロセス適用デバイスで採用する、組み込みSTT-MRAM(スピン注入磁化反転方式の磁気抵抗メモリ)向け技術について、詳細を明らかにした。 Intelは、22nm FinFETプロセス適用デバイスで採用する、組み込みSTT-MRAM(スピン注入磁化反転方式の磁気抵抗メモリ)向け技術について、詳細を明らかにした。これにより、量産向けとして技術を適用する準備が整ったことになる。組み込みMRAMは、IoT(モノのインターネット)デバイスなどの用途向けとして有望視されている技術だ。 Intelは、2019年2月17日~21日(米国時間)に米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催された半導体集積回路技術の国際会議「ISSCC(IEEE International Solid-State Circuits Conference)2019」において論文を発表し、「1T

    Intel、22nm FinEFT適用MRAMの概要を発表
  • 湯之上隆のナノフォーカス - EE Times Japan

    半導体の世界市場は2023年に底を打ち、2024年には格的な回復基調に乗ると見られていた。だが、どうもそうではないようだ。稿では、半導体の市況が回復しているように“見える”理由を分析するとともに、TSMCなどのファウンドリーの稼働状況から、当の市場回復が2025年にずれ込む可能性があることを指摘する。

    湯之上隆のナノフォーカス - EE Times Japan
  • IBMが7nm試作チップを発表、Intelに迫る勢い

    IBMが7nm試作チップを発表、Intelに迫る勢い:EUVとSiGeチャネルで(1/3 ページ) IBM Researchが、EUV(極端紫外線)リソグラフィとSiGe(シリコンゲルマニウム)チャネルを使用した7nmプロセス試作チップを発表した。IBM Researchはここ最近、最先端プロセスの研究開発成果の発表に力を入れていて、7nmプロセスの技術開発に自信を示してきたIntelに迫る勢いを見せている。 IBMの基礎研究所であるIBM Researchが、7nmプロセスでIntelを超える成果を上げたという。EUV(極端紫外線)リソグラフィ技術を使い、FinFETにSiGe(シリコンゲルマニウム)チャネルを採用した試作チップを発表したのだ。これによってIBMは、「Power8+」「Power9」などの次世代プロセッサ発売に向けた足場を固めたことになるだろう。Power8+やPower

    IBMが7nm試作チップを発表、Intelに迫る勢い
  • 数百万回伸び縮み、「発電ゴム」はセンサーにも向く

    リコーは2015年5月18日、圧力や振動を加えると高出力で電気を生み出す「発電ゴム」を開発したと発表した。100μm程度の薄膜であり、加工性に優れるため、センサーやIoT向けの環境発電用材料などの用途を見込むという。 「風に当てたり、手で軽く触れたりするだけでも反応し、接触センサーとしても利用できる『発電ゴム』を開発した。大きな圧力にも耐え、数百万回の繰り返し負荷試験*1)の結果、性能の劣化がないことも分かった」(リコー)。発電ゴムは同社が新規事業開発の一環として位置付ける材料だ。 「5cm×10cmの発電ゴムシートをたたくと、数百V、数百μAの電力を生み出す。実験ではLEDが200個光った」(同社)。 発電ゴムは押した(伸びた)瞬間と元に戻る(縮む)瞬間に逆向きの起電力を生み出す。このため、ゴム膜を押すと交流が発生し、次第に減衰する。LEDのような部品に電力を供給する際は途中に整流器(A

    数百万回伸び縮み、「発電ゴム」はセンサーにも向く
  • 顧客が困っているから――リニアテクノロジーが温度センサー特化型マイコン!?

    顧客が困っているから――リニアテクノロジーが温度センサー特化型マイコン!?:センシング技術(1/2 ページ) リニアテクノロジーは、同社製品として初めてCPUコアを搭載したICとして、あらゆる温度センサーのアナログ入力をデジタル温度データ化して出力する「LTC2983」を発売した。 リニアテクノロジー初のCPU搭載製品 リニアテクノロジーといえば、大手アナログ半導体メーカーであり、特に高性能アナログICのイメージが強い。その中で、2014年11月に発売した「LTC2983」は、リニアテクノロジーにとって“異色”の製品だ。 2011年に買収した無線通信用LSIのDust Networksブランド製品を除けば、30年以上の歴史を持つリニアテクノロジーが初めてCPUコアを搭載した製品。CPUコアと共にA-Dコンバータなどの周辺機能を1チップ化した構成は、リニアテクノロジーのイメージとは懸け離れた

    顧客が困っているから――リニアテクノロジーが温度センサー特化型マイコン!?
  • 量子テレポーテーションの心臓部をチップ化――量子コンピュータ実用化へ「画期的成果」

    量子テレポーテーションの心臓部をチップ化――量子コンピュータ実用化へ「画期的成果」:量子もつれ生成・検出装置が1万分の1サイズに!(1/3 ページ) 東京大学の古澤明教授らの研究グループは、量子テレポーテーション装置の心臓部となる「量子もつれ生成・検出部分」を光チップで実現することに成功した。量子テレポーテーションの手法を用いて量子コンピュータを実現できることを示した。 1m2サイズを26×4mmサイズに 東京大学大学院工学系研究科の古澤明教授の研究グループとNTT先端集積デバイス研究所は2015年3月31日、量子テレポーテーション装置の心臓部となる量子もつれ生成・検出部分を光チップで実現することに成功したと発表した。光学部品を不要とすることで、同様の回路をこれまでの1万分の1のサイズに縮小した。 今回の研究成果は、量子テレポーテーションの手法を用いて量子コンピュータを実現できることを示し

    量子テレポーテーションの心臓部をチップ化――量子コンピュータ実用化へ「画期的成果」
  • 半導体チップ上に“人工心臓”を作る――iPS細胞を利用

    米国の大学が、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って、半導体チップ上に人工の心臓を作ることに成功したという。他の人工臓器をチップ上に形成し、マイクロ流路で接続すれば、薬剤が各臓器に与える影響などを研究できる可能性がある。 米University of California at Berkeley(カリフォルニア大学バークレー校)の生体工学者グループは、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って、“鼓動を打つ心臓”を半導体チップ上に作成することに成功した。 同研究グループは今後、チップ上で人間のあらゆる臓器を作成し、それぞれをマイクロ流体で接続することによって、ウエハー上で完全な人間のシステムを実現することを目指すという。 University of California at Berkeleyが公開した、チップ上に形成した心臓のデモ。“鼓動を打っている”様子がよく分かる 出典:Universi

    半導体チップ上に“人工心臓”を作る――iPS細胞を利用
  • 細胞の“ゆらぎ”を利用すれば超省エネマシンができる!? ――CiNetの研究開発

    細胞の“ゆらぎ”を利用すれば超省エネマシンができる!? ――CiNetの研究開発:新技術(1/2 ページ) 生体が超省エネで活動できる理由は、細胞の“ゆらぎ”にあるという。ゆらぎを応用すれば、非常に低い消費電力で稼働するシステムを実現できるかもしれない。脳情報通信融合研究センター(CiNet)の柳田敏雄氏が、「NICTオープンハウス2014」の特別講演で語った。 生体は、複雑な仕組みを持ちながら、“超省エネ”で非常に効率のよい活動を行うことができる。 脳情報通信融合研究センター(CiNet:Center for Information and Neural Networks)は、生体が持つこのような特性を情報通信などに応用する研究を行っている。CiNetのセンター長を務める柳田敏雄氏は、情報通信研究機構(NICT)が研究開発の成果を展示する「NICTオープンハウス2014」(2014年11

    細胞の“ゆらぎ”を利用すれば超省エネマシンができる!? ――CiNetの研究開発
  • 体の動き+脈拍測定でライフログが進化、エプソンの活動量計 (1/2) - MONOist(モノイスト)

    体の動き+脈拍測定でライフログが進化、エプソンの活動量計:興奮状態、リラックスまで分かっちゃう(1/2 ページ) セイコーエプソンが発表した腕時計型の活動量計「PULSENSE(パルセンス)」は、歩数や消費カロリーだけでなく、脈拍を測定することができる。それにより、正確な運動強度や睡眠状態を計るといった付加価値を高めているという。 セイコーエプソンとエプソン販売は2014年10月2日、脈拍を計測できる活動量計「PULSENSE(パルセンス)」を発表した。一般的な活動量計は加速度センサーを搭載して体の動きを検出しているのに対し、PULSENSEは加速度センサーに加えて脈拍センサーも搭載、体の動きと脈拍を組み合わせて、より正確に運動強度と消費カロリーを算出できるという。 液晶画面(時計表示)を備えた「PS-500B」、液晶画面のないバンドタイプの「PS-100」シリーズ4種類の、計5種類がある

    体の動き+脈拍測定でライフログが進化、エプソンの活動量計 (1/2) - MONOist(モノイスト)
  • ムーアの法則はまだ終わらない、存続の鍵はGaAs材料

    POET Technologiesは、ムーアの法則を続ける鍵になる材料として、GaAs(ガリウムヒ素)を挙げている。高いスイッチング周波数を実現できるだけでなく、光回路と論理回路を同一チップに集積できるという利点もある。 ICの開発を手掛ける米国のPOET Technologiesは、「今後、高性能ICの材料には、シリコンよりもGaAs(ガリウムヒ素)が多く使われるようになるだろう」という見解を示した。POET Technologiesの共同創設者で、同社の主任研究員を務めるGeoff Taylor氏によると、「その予兆は1980年代からみられた」という。Taylor氏は、Bell Labsの研究員を務めた経歴を持つ。 光回路も形成できる Taylor氏は、「GaAsは、光回路も形成できる上にトランジスタの電気的な性能も高めることができる。この特性を利用すれば、高性能で画期的なICアーキテ

    ムーアの法則はまだ終わらない、存続の鍵はGaAs材料
  • 山手線の新型車両「E235系」がSiCパワー半導体を採用へ

    JR東日は2014年7月、2015年秋頃に山手線で営業運転を開始する新型電車車両「E235系」の主制御器に、SiC(炭化ケイ素)を使用したパワー半導体を搭載すると発表した。 JR東日は2014年7月2日、2015年秋頃に山手線で営業運転を開始する新型電車車両「E235系」の主制御器に、SiC(炭化ケイ素)を使用したパワー半導体を搭載すると発表した。 SiC パワー半導体の搭載を決めたJR東日の新型車両は、2015年3月以降に走行試験を行い、2015年秋頃から山手線での営業運転を目指す「E235系」の量産先行車。将来的には、現在、山手線を走る車両「E231系500代」を置き換えるとみられる。 現行のE231系500代は、主制御器の半導体素子としてシリコンによるIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)モジュールを使用しているが、新型のE235系では、車両の消費電力の抑制を狙って、S

    山手線の新型車両「E235系」がSiCパワー半導体を採用へ
  • ペラペラの紙から電力を収穫、東大がどこにでも張れるアンテナを開発

    ペラペラの紙から電力を収穫、東大がどこにでも張れるアンテナを開発:TECHNO-FRONTIER 2011 東京大学大学院情報理工学系研究科の川原研究室は、環境中の電磁波を電力に変換するレクテナを開発し、「TECHNO-FRONTIER 2011」(2011年7月20日~22日)に出展した。 →「TECHNO-FRONTIER 2011」記事一覧 東京大学大学院情報理工学系研究科の川原圭博氏の研究グループは、環境中の電磁波を電力に変換するレクテナを開発し、「TECHNO-FRONTIER 2011」(2011年7月20日~22日、東京ビッグサイト)に出展した(図1)。 最大の特徴は、紙の上に銀インクをインクジェット技術で印刷して、レクテナを形成していることだ。レクテナを構成するアンテナと整流回路のうち、アンテナについてはすべて印刷で形成し、整流回路は配線のみを印刷で形成した*1)。「印刷技

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