「貯蓄から投資」実態は逆 個人の代表的投資商品である「投資信託」の家計保有額が、日銀の統計作成時の誤りで30兆円以上も過大計上されていたことが判明した。近年順調に増加しているとされてきた投信保有額が、実際は減っていたことになり、「貯蓄から投資」が進んでいると信じてきた証券業界に衝撃が広がっている。 過剰計上があったのは、金融機関や家計など各部門の資産や負債の推移などを示す「資金循環統計」。同統計では年1回調査方法を見直す改定を行っており、今年6月下旬発表分の改定値を算出する際に過剰計上が見つかった。2005年以降の数値をさかのぼって改定した結果、17年12月末の家計の投信保有額は、改定前の109兆1000億円から約33兆円少ない76兆4000億円まで激減。個人金融資産に占める投信の割合も、改定前は12年の3.8%から17年の5.8%まで上昇していたが、改定後は14年の4.6%をピークに低下
1954年に米国の水爆実験で被ばくしたマグロ漁船・第五福竜丸を保存、展示する東京都立第五福竜丸展示館(江東区)が7月1日から改修のため一時休館し、これを機に資料貸し出しや学芸員の派遣に応じることになった。展示館は「平和や核問題を考えるきっかけにして」と全国の自治体や市民団体などを念頭に、展示会の開催を呼びかけている。 貸し出すのは、第五福竜丸や世界の原水爆被害の写真、当時のガイガーカウンター(放射線測定器)、放射性物質に汚染されたマグロのうろこの標本など。必要に応じて学芸員が出張解説する。既に8月には兵庫県西宮市や高知市などでの展示会が決まっている。
セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)被害のなくならない日本社会の実相を浮き彫りにした前財務事務次官らのセクハラ発言問題。告発した女性被害者がインターネット上などで中傷を受ける「2次被害」も出ている。欧米諸国で抗議運動が広がりを見せる中、「セクハラなき世界」を日本で実現するにはどうしたらいいか。 声上げた被害者に支援必要 牟田和恵・大阪大大学院教授 男性上司から性的中傷を受け、退職に追い込まれた女性が1989年に日本で初めてセクハラの違法性を問う裁判を起こし、92年に勝訴した「福岡セクハラ訴訟」から30年近くがたつ。刑法に「セクハラ罪」をおくフランスや、連邦政府の独立機関が雇用上の性差別について強い調査権を持ち、直接企業を訴えることができる米国などには及ばないが、日本でも、企業にセクハラ防止の配慮を求めた改正男女雇用機会均等法の成立(97年)以降、それなりに対策は進んできた。 そんな中で
猫をモチーフにした絵画や版画、彫刻などを集めた「招き猫亭コレクション 猫まみれ」が、藤沢市辻堂神台の藤沢市アートスペースで開かれている。猫関連の美術品を収集してきた匿名コレクター「招き猫亭」さんが藤沢市に寄贈した455点の中から135点を展示する新収蔵作品シリーズの第1弾で、会場はまさに猫づくし。愛猫家にはたまらない企画展だ。【鈴木篤志】 招き猫亭さんは猫好きから絶大な支持を得ている収集家で、40年にわたって夫婦で猫アートを集めてきた。これまで全国16カ所で企画展を開き、著書も出版している。藤沢市に寄贈したのはコレクションのほぼすべてで、総評価額は1億1300万円。市の担当者によると「素性を明かさないことを条件に、今年2月に藤沢に縁があって寄贈を受けた」という。
【第68期王将戦1次予選2回戦】感想戦で対局を振り返る藤井聡太六段(左)と杉本昌隆七段=大阪市福島区で2018年3月8日、貝塚太一撮影 将棋の史上最年少プロ棋士で、愛知県瀬戸市出身の藤井聡太六段(15)は、今最も注目される10代の一人だ。東海地方の学生記者は師匠の杉本昌隆七段にインタビューし、藤井六段の強さの理由や「プロ」の生き方を聞いた。 東海キャンパるの学生記者がインタビュー 学生記者 3月8日にあった師弟対決の感想と、メディアから非常に注目された感想を教えてください。 杉本七段 非常に多くのメディアで報道していただきまして、注目される勝負というのはやはり私たちにとってやりがい、指しがいがあるものですから棋士冥利に尽きる対局でした。そして、藤井六段という自分の弟子が成長してくれて、公式戦で対局できるというのも感慨深いものがありました。同時に自分は現役の棋士。勝負にこだわりますから、悔し
福井県越前市の伝統工芸品「越前和紙」の魅力にほれ込んだポーランドの国立博物館学芸員と、地元の日本人写真家が、同国での写真展の開催を計画している。同国と日本は22日で国交樹立99年。2人は「来年100年の節目に実現したい」と意気込む。【大森治幸】 2人は、ポーランド西部ポズナニの国立博物館で文化財修復を担当しているヨアンナ・ココッツさん(33)と、越前市の写真家、畑勝浩さん(53)。 ココッツさんは2010年から、博物館でびょうぶや浮世絵などの美術品の修復を担当。16年春に研究の一環で、越前市を訪れた。越前和紙は丈夫で耐久性に優れていることで知られ、ココッツさんも「質感や柔らかさが文化財の修復にぴったり」と魅了された。以来、収蔵品の修復の際には越前和紙を使うようになった。この初訪問の際、英語での通訳を務めたのが畑さんで、地元の人間国宝・岩野市兵衛さん(84)の仕事場を訪ねた。
京都大学前の百万遍の交差点にこたつを持ち込み居座る若者ら=京都市左京区で2018年2月25日、通行人提供 京都大学近くの交差点「百万遍」(京都市左京区)の真ん中で2月下旬の夕方、若い男女数人がこたつを囲んで居座る姿が確認された。けが人はなかったが、京都府警は「重大事故につながる可能性があった」とカンカン。道路交通法違反(道路における禁止行為)容疑で捜査している。 百万遍は、鴨川の東を南北に走る幹線道路の東大路通と御所の北側を東西に走る今出川通が交わる交通量の多い交差点。名前は北東にある知恩寺の通称に由来し、周辺は京大の校舎などが建ち並ぶ。 捜査関係者や目撃者によると、2月25日午後5時ごろ、百万遍交差点で「数人の若者が道の中央でこたつに入っている」という通報が、通行人などから寄せられた。ヘルメットをかぶり、拡声機を手に演説する若者もいた。こたつには10分以上入っていたとみられ、上には鍋があ
一部が切り取られて残った緞帳。魚を担ぎ、手前を見ている人物が福田たねとされる=福岡県久留米市で、中村清雅撮影 老朽化のため解体された福岡県久留米市の市民会館に設置されていた同市出身の洋画家、青木繁(1882~1911年)の代表作「海の幸」を忠実に再現した巨大な緞帳(どんちょう)の一部がよみがえることになった。解体に伴い大半は廃棄されたが、遺族の依頼を受けた佐賀大芸術地域デザイン学部の石井美恵准教授(染織品保存修復科学)が学生と共に約2年かけて一部を修復する。【中村清雅】 緞帳は69年の市民会館開館に合わせ制作された。縦7.4メートル、横19.5メートル、重さ1.3トンと巨大な上、傷みも激しく、市は昨年7月から始まった解体に合わせ廃棄した。ところが、遺族の一人で、東京・新橋で九州の郷土料理店を営む松永洋子さん(73)の「一部だけでも残したい」という思いを知った解体業者が、青木の恋人だった福田
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