「イスラム国」に拘束された後藤健二さん(47)の母の石堂順子さん(78)は28日、息子の救出を訴えたいと、安倍晋三首相や菅義偉官房長官らへの面会を申し入れた。しかし「日程が合わない」と断られ、実現しなかった。記者会見した石堂さんは「母親として残念」と語った。 会見で石堂さんは、用意していた要望書を読み上げた。「健二のいのちを救って下さい。ヨルダン政府との交渉にどうか最後まで全力を挙げて下さい。残された時間はあとわずかです」。そのうえで「健二は『イスラム国』の敵ではありません。いつも中東の話題が出ると、子どもたちはどうしているんだろうと思いをはせていた」などと涙ながらに訴えた。 面会の仲介役となった福島瑞穂参院議員の秘書によると、面会を申し入れたのは同日午前。断られたため、要望書はファクスで官邸に送ったという。