漫画家の山本さほさんが、厄介な人たちを引き寄せるトラブル続きな日々をつづります。今回は、友人である作家・万城目学さんについて。賞へのノミネートが続いたなかで、このたび直木賞を受賞! そのお祝いパーティ会場での珍エピソードです。 万城目さんの受賞シリーズ第2弾『六月のぶりぶりぎっちょう』(6月24日発売)もぜひ! 『きょうも厄日です』第3巻が発売中。ちょっぴり怖い話に驚きの展開、笑うしかない話まで……。山本さんの旅行友達・こうのさんとの「今だから話せるナイショの話」を描きおろし!!
その時に流行っているモノを作中に取り入れるとすぐに意味不明になってしまうという話の元祖「源氏物語・第二帖・帚木より」 ついでに漫画によくある、物語に関係なく作者が独り言をつぶやくってのも紫式部は1000年前にやっている。 pic.twitter.com/4LRjosjnz2— 杉村喜光:知泉(源氏物語の漫画、執筆中 (@tisensugimura) October 18, 2022 古くなりかけた流行語を登場人物に言わせて別の登場人物に「古い古い」とツッコませ、更に単行本化の時に「本当に古くなった」と作者独白を書き足した漫画家師も居らっしやいますね。 元ツイートで触れられている人でもない、本ツイートをリツイートしている人でもない、また別のひらがな漫画家で。— detcha (@detcha4) 2022年10月18日 司馬遼太郎が多用して、小説らしくなくなり、司馬本人が「小説の作り方なんて
『100万回生きたねこ』などの作品で絵本作家、エッセイストとして多くのファンに愛された佐野洋子さんは、2010年11月5日に72歳で亡くなりました。今年は佐野さんの没後10年に当たります。一人息子・広瀬弦さんの目に映った、彼女の老いとありのままの姿とは――。5年前、佐野さんが暮らした山荘に広瀬さんを訪ねた際の記事を再掲します。(構成=本誌編集部) 自分勝手で激しい愛情に振り回されてばかり 申し訳ないんですが、親の老いと言われても、あの人、最後まですごく元気だったんですよ。口が達者で、病院でもけんかばかりしていました。あの世にいる今でもきっと、自分が死んだなんて思っていないんじゃないかな。 そもそも、僕はずっとあの人のことが嫌いだったんです。自分でもどこかの雑誌で「私はダメな母親だった」と書いていた通り、母親としてはあんまり褒めるところがありません。とにかく、わがままで、子どもの僕にも言いた
《この記事は約 20 分で読めます(1分で600字計算)》 著作権の保護期間延長に反対していた6団体は1月10日、共催で公開シンポジウム「著作権延長後の世界で、我われは何をすべきか」を東京ウィメンズプラザにて開催した。主催は青空文庫、本の未来基金、デジタルアーカイブ学会、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン、インターネットユーザー協会、thinkC。以下、詳細にレポートする。 昨年12月30日にTPP11が発効し、2016年の改正著作権法が施行。これまで死後50年間が原則だった著作権の保護期間は、70年間へ延長された。本シンポジウムは、過去作品の保存と継承や新たな創造・ビジネス・教育・研究開発のため、保護期間延長後の世界で私たちになにができるかを共に考える目的で開催された。 著作権制度は常に、複合的、有機的に見なければいけない 中山信弘氏(東京大学名誉教授)は基調スピーチで、著作権法は第1条
2018年7月現在の日本では、著作権は著作者が亡くなってから50年が経過すると消滅することになっています。しかし、2018年6月29日の参院本会議でTPP関連法案が可決、長年議論されてきた「著作権の保護期間延長」がほぼ確定しました。これに対して、著作権保護期間延長に反対していた丹治吉順氏が、今まで調査で収集したデータを公開しています。 【再掲】著作権保護期間の延長問題で、データをもって論じたのは、国内では私だけだったはずです。数字が語る結論は「延長は文化を振興させるのではなく、むしろ多くを滅ぼす」。にもかかわらず延長が決まり、データも役割を終えました。一つの墓標としてここに公開します。https://t.co/798acyGM5S— 丹治吉順 a.k.a. 朝P (@tanji_y) 日本の著作権は「著作者が亡くなってから50年経過した年の12月31日」まで持続すると定められています。例え
テレビ情報誌「TV Bros.」が次号より隔週から月1回刊行へとリニューアルすることを発表しました。今後は毎月24日発売に。またこれに伴い、従来あった「番組表」の掲載を終了するとのこと。 TV Bros 3月24日号 リニューアルのお知らせ 3月20日に発売された「TV Bros 3月24日号」の中で発表されたもの。同誌は1987年に「未来のテレビ雑誌を作る」を合言葉に創刊されましたが、2018年の現在、デジタル配信の登場やテレビ番組のアーカイブ化など、テレビを取り巻く情報量の増加に伴い「雑誌メディアも変わる時代」との理由からリニューアルを決断したとしています。 月刊化にあたり、カラーページは従来よりも大幅に増加。また番組表の掲載は終了しますが、その分、解説ページを充実させ、よりテレビを楽しく見られるような雑誌にしていくとのこと。さらに地上波だけでなく、BS、CS、そしてWebの動画配信サ
少し前にインターネットを騒がせていた言葉に「キモくて金のないおっさん」というものがあります。これは社会的弱者であるが権利運動とか救済の対象として想定されていない男性を指す俗語です。 このおっさんたちはどうやら非常に社会的、経済的に苦しい状況に置かれている一方で、マイノリティとして見えづらいため女性とか少数民族、セクシュアルマイノリティ、障害者などに比べると自己主張しづらい状況に置かれているそうです。「キモくて金のないおっさん」については、こうした不可視化、つまり存在が認識されていないことが問題だと考えている人が多いようです。 しかしながら、私の見るところ、文学史上にはあまたのキモくて金のないおっさんが登場します。そこで今回は私が個人的にキモくて金のないおっさん文学の名作だと思っている、ジョン・スタインベックの『二十日鼠と人間』と、アントン・チェーホフ『ワーニャ伯父さん』をとりあげ、古典がど
私(安岡孝一)の2016年2月26日の日記の読者から、近江龍一・西原陽子・山西良典の『ドメインにより意味が変化する単語に着目した猥褻な表現のフィルタリング』(人工知能学会第31回全国大会論文集, 2M2-OS-34a-1, 2017年5月24日)という論文を読んでほしい、との御連絡をいただいた。読んでみたのだが、書写言語研究におけるサンプルデータの重要性を全く理解していない論文で、正直、頭が痛くなった。 本研究では猥褻な表現に関する文を集めるために,pixivに投稿されているR-18小説を用いた.R-18小説に分類される小説の中から,2016年10月のウィークリーランキングTop10の小説を選択し,分析に用いた. そんな偏ったサンプルデータ10本で、まともな結果が出るわけが無いだろう。しかも、なぜpixivに限定しなければいけないのか、pixivに限定する意図は何なのか、この論文には全く書
最初にお断りしておきますけれど、僕は村上春樹の研究者ではありません。批評家でもない。一読者です。僕の関心事はもっぱら「村上春樹の作品からいかに多くの快楽を引き出すか」にあります。ですから、僕が村上春樹の作品を解釈し、あれこれと仮説を立てるのは、そうした方が読んでいてより愉しいからです。どういうふうに解釈すると「もっと愉しくなるか」を基準に僕の仮説は立てられています。ですから、そこに学術的厳密性のようなものをあまり期待されても困ります。とはいえ、学術的厳密性がまったくない「でたらめ」ですと、それはそれで解釈のもたらす愉悦は減じる。このあたりのさじ加減が難しいです。どの程度の厳密性が読解のもたらす愉悦を最大化するか。ふつうの研究者はそんなことに頭を使いませんけれど、僕の場合は、そこが力の入れどころです。 いずれにせよ、僕が仮説を提示するのは、みなさんからの「真偽」や「正否」の判断を求めてではあ
個性豊かなキャラクターによる独特な世界観が人気の作家、西尾維新。ユニークでありながら、うなずいてしまうようなどこか説得力のある名言をご紹介します。 2017/04/20 2002年にデビューして以来、「戯言シリーズ」、「<物語>シリーズ」をはじめとするヒット作を次々と発表している作家、西尾維新。 近年では作品のアニメ化、ドラマ化、ゲーム化などメディアミックスが行われているほか、漫画の原作を手がけるなど、西尾維新の活躍はとどまることをしりません。 なぜ、西尾維新はそれほどまでに人の心を掴むのか。それはなんといっても、個性豊かなキャラクターたちが繰り出す言葉にあります。 時に読者を納得させてしまうほどのメッセージがあったかと思えば、クスッと笑ってしまう迷言まで。西尾維新による数多くの表現は、唯一無二といえるでしょう。 今回はそんな言葉の魔術師、西尾維新による名言の数々をご紹介します! 西尾維新
<米南部ニューオーリンズの伝統料理であるクレオール料理。その世界初の書物をいまから約130年前に書いた人物がいる。ラフカディオ・ハーン、のちの小泉八雲だ。ハーンにとって唯一の料理書ともなったこの貴重な本はいかにして生まれたのか> アメリカ南部ルイジアナ州にあるニューオーリンズは、全米屈指の観光都市だ。ジャズ発祥の地であり、リオデジャネイロと並び称されるカーニバルの街でもある。 この街はもともとフランス人によって建設され、スペイン領になったり、フランスに返還されたりしたのちに、アメリカ合衆国の都市となった。 そんな歴史的背景から生まれたのが、他のアメリカの都市とは違う、異国の香りただようクレオール文化だ(「クレオール」とは、フランス・スペイン系の人々とアフリカから来た奴隷や先住民などとの混血を指す)。そしてこの街を語る上で欠かせないのが、クレオール料理である。 ニューオーリンズの伝統料理であ
今回は英語圏のスラッシュフィクション(日本語で言うやおいやボーイズラブに近いもの)をとりあげていきたいと思います。最近では英語圏のスラッシュの話も少しは日本に入ってきていますが、日本語で入手しにくい情報もかなりあります。前半では英語圏のスラッシュについてごく基本的な情報を簡単に説明し、後半では少しアカデミックに、フェミニズム・クィア批評系のスラッシュ評論の定番を紹介したいと思います。 スラッシュが好きな理由は十人十色 スラッシュフィクションは主に男性同士の性的関係や親密な情愛を扱った作品を指す言葉ですが、広い意味では女性同士の「フェムスラッシュ」も含みます。主に二次創作で使用される用語で、所謂「キャノン」(正典、原作のこと)では、とくに明示的な恋人同士などではない男性キャラクター同士の関係性に親密度を加えて想像するファンタジーがスラッシュです。スラッシュのファンの多くは女性であると考えられ
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