マルクス主義(マルクスしゅぎ、ドイツ語: Marxismus)とは、カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスによって展開された思想をベースとして確立された社会主義思想体系の一つである[1][注釈 1]。マルクス主義者はマルキスト (Marxist) と称される。 マルクス主義は、資本を社会の共有財産に変えることによって、労働者が資本を増殖するためだけに生きるという、賃労働の悲惨な性質を廃止し、階級のない協同社会を目指すとしている[2]。 エンゲルスは1883年に『空想から科学へ』を出版し、彼やマルクスの思想を社会主義思想、弁証法的唯物論、資本主義分析の三つの分野に分けて解説したうえで、唯物史観と剰余価値の発見によって社会主義は科学になったと説明し、自分たちマルクス主義のことを空想的社会主義と対比して科学的社会主義(かがくてきしゃかいしゅぎ)とも呼んだ[3]。 レーニンは1913年に『マル