モータージャーナリスト=清水 和夫 氏 (注:この記事は2009年9月に執筆されたものです) 新しい日本が始まる 民主党が選挙で大勝し、いよいよ新しい日本が生まれる。不安もあるが、これまでほとんど変わることができなかった日本社会が、これから大きく変わる可能性が出てきたと思うとわくわくするではないか。 社会保障から外交まで、日本が抱える問題は多岐にわたるが、私の立場からは日本のモビリティ社会の行方が最も気になる。大気汚染と環境問題、渋滞と交通事故など、まだ解決できない課題は数多い。今まで自動車が使っていた石油というエネルギーも、そろそろ枯渇がささやかれている。環境問題よりも、むしろ化石燃料というエネルギーからの離脱が本当の課題なのかもしれない。 前回リポートしたように、自動車業界の明るい話題は、ハイブリッド車や電気自動車などの新しいエコカーが本格的に実用化する道筋が整ってきたことだ。しかし、