レイテ島から脱出するため軍の輸送機の順番待ちを行う住民たち。激しい口調で搭乗を求める住民もいた(12日午前7時13分、フィリピン・レイテ島のタクロバンで)=竹田津敦史撮影 【タクロバン(フィリピン・レイテ島)=門間順平】台風30号の直撃で壊滅的な被害を受けたフィリピン中部・レイテ島では、発生から4日がたっても十分な救援活動が行われず、住民たちは不安な夜を過ごした。 州都タクロバンの空港には12日朝、軍用機で島外に避難しようと住民が殺到した。 比軍の拠点が設けられた空港は、支援物資を求めたり、物資を運ぶ輸送機で島外へ避難しようとしたりする住民であふれている。 11日夜、屋根の鉄骨がむきだしになったターミナルをのぞくと、被災した住民たちで埋め尽くされていた。基地局が壊れ、通話不能になった携帯電話の明かりがあちこちでぼんやり光る。暗闇に怖がってぐずる幼児をあやす若い母親などが照明代わりに使ってい