この知覚についての哲学が心の哲学や分析形而上学 認識論、認知科学の成果を踏まえることで、 あらためて注目を集めている。 大陸ヨーロッパの現象学とも交流しつつ、 大きな成果をあげつつある知覚の哲学の 議論状況を丁寧かつわかりやすく説明する。 本邦初の入門書、遂に刊行! 2014年8月発売。 本体価格 3000円。 勁草書房。 各章紹介 第1章 序論 —— 鍵となる三つの原理 Introduction: Three key principles 1 本章では手始め二つの帽子を導入する。それは知覚に関する哲学的理論の適切さを判定する二つの「試金石」である。一つは認識論の帽子でありここでは外界の情報を伝えるという知覚の役割に焦点が合わせられる。そしてもう一つは現象学の帽子であり、ここでは視覚経験の意識的な側面に焦点が合わせられる。 本章の残りの部では三つの重要な原理を考察する。この三つの原理に応
