キャンセルカルチャーはよくないよ! という主張が理解できないわけではない。 それでもどうしても賛成できずにいる。 たとえば、いじめ加害者は 進学や就職への影響、という「キャンセル」なしに、本当に自分の行為を悔やむ日が来るのだろうか。 彼らは、「いじめをしてはいけない」と知らないわけではない。 殴ってはいけない、金を巻き上げてはいけない、のけ者にしたり笑い者にしてはいけない、 そういう当たり前の規範は全部知ってて、それでもやるのだ。 規範を知っているのに無視するのはなぜか。 それは、そのときその場の彼らにとって、規範に従うのは非合理的で、無視するのが合理的だからだ。 いじめならば、たとえば他にストレスがあっていじめをしなければ心を保てないだとか、 いじめに参加しなければ自分が浮いていじめられてしまう恐れがあるだとか。 いじめに限らない。 差別だって、セクハラだって、パワハラだって、 加害者は