「プライスレス 必ず得する行動経済学の法則」─ 最近手にする本はけっこう当たりが多くて嬉しい。「当たり」だと思う本については、自身の備忘録の意味でも、内容の理解を深めるためにもブログに書こうと思ってはいるのだけれど、「当たり本」が増えてくるとアウトプットが追いついてこなくなる。 行動経済学、行動心理学を経済やマーケティング理論へ適応したものだと、最近の大ヒットは「予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」」や、去年か一昨年に久々に内容が刷新された「影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか」あたりが有名で非常に面白いのだけれど、本書もこれらに負けず劣らず刺激的で面白い。この二冊にも登場する人間の行動の本質を解き明かす実験がいくつも本書にも登場し、内容として被る部分も少なからずあるけれど、大きな違いとしては、本書は全編通じてタイトル通り「価格」というところに焦点を