耳に痛い、目にしみる。「本はゆっくり読め、速読なんて読書じゃない」、おっしゃる通りでございます。でもね、速く読める人はゆっくりでも読めるんだけど。そんなツッコミ入れながらイッキ読み。 このごろハヤリの速読に、真ッ向勝負をかけてくる。立花隆や福田和也のような人が、毎日めまぐるしく本を読んでいるが、そんなものは「読書」じゃないとタンカを切る。情報を摂取して排泄しているだけだ、人生の無駄遣いだと言い張る。 ああ、うん、わかる。死んだ親父の言を借りると、 「それは本を読んでるんじゃない、見ているだけだ」 だね。字面を追っかけ拾ってるだけで、そんなものは読書じゃない。そういう風に読まなければならないときもあるが、それは本にとっても読み手にとっても不幸なことだ―― と言いたかったのだろう。 ここで終わればナットクなのに、古今東西の「遅読派」を探し出しては「ホレ見たことか」と騒ぐのが煩い。 たとえば、エ
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