日本の製造業の研究からイノベーションの本質を解き明かした「知識創造理論」や日本軍の敗戦の過程の共同研究「失敗の本質」で知られる経営学者、野中郁次郎氏は企業の経営者に大きな影響を与えてきた。しかし、野中氏が世界のITエンジニアに影響を与えていることはあまり知られていない。80年代の野中氏と竹内弘高氏の論文から「スクラム」というソフトウェア開発の方法を生み出したジェフ・サザーランドが近く来日することを機に、その流れを紹介したい。 なぜ野中理論は事あるごとに話題になるのか 「都庁は敗戦するわけにはいきませんから」 そう語って小池百合子東京都知事は、『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』を、就任早々の会見で自身の座右の書として紹介した。このニュースがメディアに流れると、書店には小池氏推薦という触れ込みで、同書がベストセラーコーナーに積み上げられた。 『失敗の本質』は野中氏を始め複数の研究者による共著
ジモコロライターの根岸達朗です。 唐突になにかと思われるかもしれませんが、皆さんこれ知ってます? た た ら 製 鉄。 実はこれ、島根県を中心とした中国地方で営まれてきた伝統的な鉄づくりの技法。まあ、言うなれば、日本の鉄づくりのルーツみたいなものですね。 今回はこのたたら製鉄を取材する目的で、柿次郎編集長と一緒に島根県の奥出雲地方に行ってきたのですが、いやあ、これがなんといいますか、もう…… めちゃくちゃ深かった。 何がそんなにすごかったのかは、これから始まるお話のなかでお伝えしたいと思っているのですが、まずその前に「たたら製鉄とはなんぞや」というところで、簡単にその概要だけ説明させてください。 たたら製鉄は、江戸時代初期にその原型が完成した鉄づくりの技法。かつては日本の鉄の8割以上がこの技法によって生み出されていたそうです。 特に刀剣用、男が大好きな日本刀の鋼として優れた品質を誇っていた
独自の制作環境/研究開発によって導き出されたメディアアートやテクノロジー演出を世に送り出すクリエイター集団、Rhizomatiks。その中でも研究開発をベースに新たな表現を生み出している部門がRhizomatiks Research(以下ライゾマリサーチ)だ。 数々の作品の中で知られたものでは、2014年のNHK紅白歌合戦でのテクノポップユニットPerfumeのライヴにて制御されたドローンを飛ばしたテクノロジー演出や、2016年にはアイスランドのシンガーBjörkによるライヴパフォーマンスの360度VR映像のリアルタイムストリーミング配信を手がけ、その今までにないパフォーマンスに観衆は沸いた。 彼らはジャンルを問わず数多くのクリエイターとコラボレーションを行い、メディアアート作品から企業の広告案件まで幅広い分野で活躍。ドローンやVR/ARなどハードウェアとソフトウェアの両面からさまざまな先
「平和構築」を専門にする国際政治学者 篠田英朗(東京外国語大学教授)のブログです。篠田が自分自身で著作・論文に関する情報や、時々の意見・解説を書いています。過去のブログ記事は、転載してくださっている『アゴラ』さんが、一覧をまとめてくださっています。http://agora-web.jp/archives/author/hideakishinoda なお『BLOGOS』さんも時折は転載してくださっていますが、『BLOGOS』さんが拾い上げる一部記事のみだけです。ブログ記事が連続している場合でも『BLOGOS』では途中が掲載されていない場合などもありますので、ご注意ください。 トランプ米国新大統領について、繰り返し「孤立主義」という概念で描写する試みがなされている。だが過激な発言で知られるトランプ大統領が「孤立主義」というのは、どういうことだろうか。 TTP(環太平洋戦略的経済連携協定)からの
3. 研究(主にゲーム理論) • Google Scholar Citations • 経済学 – Resolving Conflicting Preferences in School Choice: The "Boston Mechanism" Reconsidered American Economic Review, Vol.101(1), 2011. • 計算機科学(マルチエージェント) – Strategy-proof Matching with Regional Minimum Quotas, AAMAS2014 (Full Paper), 2014. • アルゴリズム、人工知能 – Strategy-proof Matching with Regional Minimum and Maximum Quotas, Artificial Intelligence, Vol.23
野田地図 舞台「足跡姫」より爪痕なんかじゃダメだなんだ! NODA・MAP「足跡姫」観劇レビュー 【中村勘三郎へのオマージュ】として書かれた『足跡姫』、最近は芸人さんが「爪痕を残す」なんてよく言ってますが、爪痕なんかじゃダメなんです。爪痕はせいぜい蚊に刺された時に十字にして残す程度。 人は2本の足で道なき道を歩いて道を作り、それが自分の生きた証に繋がる。 タイトルを見たときに、まさか足跡が“芸術”になるなんて夢にも思わなかったですけど、ピッタリのタイトルです。そして宮沢りえさんがいきなりストリッパーだなんて!演劇もまだまだ捨てたもんじゃないですね!(笑) 言葉のマジシャン野田秀樹 野田地図 舞台「足跡姫」より 手品は目の前でコインが消えた時に、“消えた”!と信じ込ませてくれる。 野田さんの言葉は、同じ音の言葉が、実はもともと意味を持って繋がっていた言葉なんじゃないかと思わせてくれる。 昭和
作品を発表するたびに毎回、驚くような切り口や見せ方で観客を楽しませ、深く考えさせもして新鮮な演劇体験にいざなってくれる野田秀樹。今回のNODA・MAPの新作『足跡姫~時代錯誤冬幽霊(ときあやまってふゆのゆうれい)~』は、野田の盟友だった故・十八代目中村勘三郎へのオマージュとして書かれ、宮沢りえ、妻夫木聡、古田新太といったNODA・MAPには常連といえる(といっても、宮沢と妻夫木、妻夫木と古田はこれが舞台初顔合わせだというのも見どころのひとつ)キャストを得ての、大注目作となっている。1/18(水)の初日開幕を控えた前日に公開されたゲネプロを観た。 劇場に入ってまず目に飛び込んできたのが、一階客席左手に特設された花道。この花道も、舞台全体も板張りとなっているところが早くも歌舞伎、芝居小屋を連想させる。チョーン!と柝(ひょうしぎ)の音が響くと、舞台床に広げられていた、桜の大木が描かれた緞帳がゆっ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く