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「アルコールは、むしろ違法薬物よりも健康や社会に対する害をもたらすことがある」と話す、投稿主の国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部長、薬物依存症センターセンター長である松本俊彦さんにインタビューしました。 薬物をやめた後の代わりにも飲まれているーーなぜあの投稿を? 患者さんがよく飲むんですよ。違法薬物をやめた後の渇望を紛らわせようとして、ストロング系を飲む。もともとお酒を飲む習慣がある人なわけですが、ストロング系を飲んだ時だけ変な酔っ払い方をして、トラブルを起こす。 それがずっと気になっていたのです。本人たちも、「やっぱりストロング系はヤバいですよね」と気づいている。 お酒の味があまりせず、ジュースのような口当たりなので、女性や若年者がよく飲みます。 今の若い子たちってビールが嫌いな人が多いじゃないですか。だったら飲まなければいいのに、これなら飲む。 お酒を楽しむため
(この話に登場する人物にモデルはいますが、仮名を使う などご本人とわからないように詳細は変えて書いています) 自分はまだ大丈夫、今日と同じ明日が来る、と信じる病人の気持ち一瞬視界が真っ白になりました。「ひどく煙った部屋だな」私がロクロウさんの部屋のドアを開け、中を見渡すと、6畳程度の部屋にある使い古したベッドには、痩せた男性がテレビを観ながら、静かに横になっていました。 脇にはたばこの吸い殻が大量に並ぶ、灰皿がありました。ロクロウさんは、私と目が合うと、その躯体とはおおよそ似つかわしくない、鋭い目つきで私を見つめました。 とある病院から、肺がんのロクロウさんのことを初めて紹介されたのは、1週間前のことでした。病院からは、「外来の受診も、入院も、本人を説得しても、全く応じない。家族も困っている。病院としては、何も手助けができない」ととても困っていることがよく分かりました。 私は、緩和ケアを長
母の不安、無関心な父・・・「家庭環境のストレスが影響した」 HPVワクチン後の体調不良を振り返る今は回復して大学に通っている女性が、接種後に起きたこととじっくり向き合いました。2回連載の前編は本人が語ります。 HPVワクチンの接種が事実上ストップしてからもうすぐ5年が経ちます。公費で受けられる定期接種のままであるにもかかわらず、受ける人がほとんどいなくなってしまったのは、うった後に体調が悪くならないか不安を抱いている親子が多いからでしょう。 どんなワクチンであっても稀に、狙った効果とは違う「副反応」が起きることがあります。 しかし、体の痛み、だるさ、生理不順などこのワクチンで訴えられている症状の多くは、ワクチンをうっていない人でも同様に見られることが名古屋市の女性7万人を対象とした調査や、厚生労働省研究班の調査でも明らかになっています。 ワクチンへの不安や注射の痛みが発症の引き金になった可
職員の車に園児を分散させ、各車に子供を乗れるだけ乗せて、逃げた。 決して冷静ではなかった。災害用に備蓄していた防災グッズも持っていけなかった。車を取りに行くなかで、急いだためか靴が脱げた職員がいた。 職員は脱げた靴はそのままにして、急いで車に乗り込み、園に引き返してきた。避難の途中、佐竹さんの車も渋滞に巻き込まれかけた。道路を逆走する車もみた。 正常な状態ではない閖上の街を走りながら、ただただ恐怖だけが募った。 《もし、何もなかったら笑って帰ればいい。でも、なにか起きたら私たちは全員でさようならだと思っていました。 思い出したのは、閖上に親戚が住んでいた職員から聞いた話です。 その親戚は「引き波が怖い」と言っていたといいます。もしかしたら……という思いで精一杯走ったんです。》 午後3時20分、閖上小東昇降口に全員がたどり着いた。園児と職員の数があった一瞬だけ、安堵できた。しかし、安心できる
間違いを指摘するのは簡単です。はっきりいって、科学的には間違いだらけ。正しいところを見つけるのが難しいほどです。しかも、おなじみのレトリックが並びます。この十数年、何度も「これは間違い」と書き続けてきたものばかり。またか! というのが正直な気持ちです。 この二つの記事の間違いの多さは、SNSでもかなり話題になっています。問題は、トンデモ情報を述べる識者からコメントをかき集め、それが科学的に妥当かどうか、フェイクニュースにならないかを確認せず今、掲載してしまうメディアにあるのです。メディアの責任は非常に大きい。私も、取材するという意味では同業者だから、指摘するのは気が重いです。 しかも全国紙系メディアだから、その情報を「正しい」と思い込む人が多いのかもしれません。朝日新聞さん、どうしちゃったの? 間違いをいくつか指摘して、なぜこのような現象が続くのか、考えてみました。 (1) 電子レンジで、
村上世彰が帰ってきた。自伝「生涯投資家」を著し、いくつかのメディアの取材に応じた。あの事件以来、初めてのことだ。 5000億円の資金力で株を買い占め、経営陣に改革を迫る強面の投資家。資本の論理の権化。カネの亡者。そういった印象を持っていた人、今も持っている人が多いのではないか。 しかし、表舞台に再び姿を見せた村上の印象は違った。「生涯投資家」には、彼の投資哲学と共に、社会貢献活動への寄付について書かれている。取材には柔和な表情で応じた。 知人の紹介で本人に会って食事をした際、村上はこう言った。 「あのまま行っていたら、10兆円、20兆円のファンドに育っていたでしょうね。むちゃくちゃ儲かってましたから。この国の陣取り合戦をするゲーム感覚。自分の言うことがどんどん実現して、このために生まれてきたという実感があった。傲慢になってましたね」 現在も投資は続けているが、同時に取り組んでいる寄付活動に
セックスの悩みはなかなか人には相談しづらいもの。男性がセックスで問題となる性機能障害には、ペニスが勃起しづらい「勃起障害」と、射精に問題がある「射精障害」があります。 勃起障害に関しては、1998年にバイアグラが発売された際に「ED(Erectile Dysfunction: 勃起障害)」という言葉が市民権を得ました。現在、日本国内では3種類のED治療薬を使用することができ、それぞれとても効果があることがわかっています。 その陰に隠れて、「射精障害」が増加していることはご存知でしょうか? 実は、これはかなり深刻な問題なのです。 「早い」か「遅い」か、それが問題!射精障害は、大きく分けて2つあります。それは、早く射精しすぎて問題となる「早漏」か、射精するまでに時間がかかりすぎてしまう「遅漏」です(その他に、逆行性射精や神経性射精障害がありますが、ここでは分かりやすくするために早漏と遅漏につい
ヘキサンは劇薬ではありません。ヘキサンは炭素原子と水素原子からなる有機溶媒で、油を溶かし出す作用を持ちます。食品添加物に指定されており、大豆や菜種などから油を効率よく抽出するのに用いられます。食用油が精製されて製品になる際に、ヘキサンは蒸留で取り除かれます。 劇薬という言葉をどういう意味で用いているのでしょうか。通常、毒薬、劇薬という言葉は、「毒物及び劇物取締法」の対象である毒物や劇物に用いられるのですが、ヘキサンはそのどちらでもないのです。食べた場合の急性毒性が極めて低い物質です。 また、トランス脂肪酸は、二重結合のトランス型という化学構造を持つ脂肪酸を指します。牛乳やバター等に微量含まれますが、植物油など液状の油を固形化するときの加工技術である「水素添加」という工程で主にできます。 トランス脂肪酸は確かに、多く摂り過ぎていると、心臓疾患のリスクを上げるとされています。でも、この筆者が問
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