北海道・本州間直流連系設備は、孤立していた北海道の電力系統を43㎞の直流海底ケーブルと124㎞の直流架空線で本州の電力系統と結びつけるものである。これにより全国の電力系統は完全に連系され、全国を一貫した広域運営が可能となった。 この設備のうち海底ケーブルは、津軽海峡をはさむ北海道・函館市と青森・佐井村を結んでおり、昭和53年に布設され、昭和54年に運転を開始した。 長距離大容量送電として直流送電が注目され、実用化され始めてからすでに約20年近い年月を経過している。この間本邦では架空線のみならずケーブルでの本格的な長距離実用線路の例はない。本線路は諸外国の実績に照らしても電圧(250kV)、電流(1200A)、亘長(約40㎞)、水深(300m)いずれも記録的なもので本邦ケーブル技術のレベルを充分に誇示しえた最高級のものである。 本邦初の250kV、1200A、亘長約40㎞、しかも