虐待対応で司法関与検討=有識者会議が初会合-厚労省 深刻化する児童虐待への対応強化のため、司法が関与する仕組みを検討しようと、厚生労働省の有識者会議(座長・吉田恒雄駿河台大学長)が25日に初会合を開いた。虐待を受けた子どもを親から引き離す「一時保護」の際、家庭裁判所がどう関わるかなどを議論し、今秋に提言を取りまとめる方針だ。 一時保護の判断権限は児童相談所長にあるが、保護者とのトラブルで円滑に進まないケースがある。司法が関与することで、適切に手続きを進めるのが狙い。 初会合では司法関与について、望ましいとの主張が出た一方、手続きに時間がかかるとして慎重な意見もあった。今後、児相と裁判所の役割分担や対象となる事案の要件を議論していく。 会合ではこの他、実の親が育てられない子どもを別の家庭で養育する「特別養子縁組」の促進策についても、今秋に結論を出すことを確認した。(2016/07/2