10年以上放置された口座のお金を福祉に使う「休眠預金活用法」が2日、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。これまでは金融機関の収入になっていた年数百億円。法整備を後押ししてきた市民らは「多くの人が助かる」と期待する一方、運用スタートまでの課題も残っている。 就職や引っ越しを重ねるうちに口座のことを忘れてしまったり、預金者が家族に口座の存在を知らせずに亡くなったり……。金融機関で作られた口座のうち、最後の取引(お金の出し入れ)から「10年以上放置」された預金がこうした休眠預金の対象となる。 いまは残高が「1万円未満」であれば金融機関の収入となる。「1万円以上」なら、金融機関から預金者への通知が届いたと判断されれば通常の預金として扱われる。通知が届かなかったと判断されれば、「1万円未満」と同様に金融機関の収入とされてきた。 大手銀行や金融庁、法案をまとめた超党派の議員連盟によると、休眠預金の大