国指定の難病で言語や運動機能などに障害がある「レット症候群」の症状改善に、アミノ酸の結合体「グレリン」が有効であることを、聖マリア病院と久留米大(いずれも福岡県久留米市)の研究グループが発見し、世界神経学連合の機関誌に発表した。20日、同病院レット症候群研究センターの松石豊次郎センター長らが記者会見し、明らかにした。 この病気は主に女児が発症。遺伝子の異常が脳などに作用していると考えられている。1歳ごろから徐々に症状が出始める。有効な治療法は見つかっておらず、国内には約4000人の患者がいるとされる。過去の研究では、患者のグレリンの血中濃度が低いことが分かっていた。