米MITの研究者らが発表したベストセラー『機械との競争』(原題:Race Against The Machine)がいよいよ日本でも発売された。テクノロジーの進化が加速することにより、これからは肉体労働だけでなく、頭脳労働の世界でも雇用が機械に奪われてゆくことを予測した本書は、米国で大きな話題を集めている。その予測が、またひとつ現実のものになるかもしれない――米インディアナ大学で、人間の医師よりも優れた診断を、かつ低コストで行うことのできるプログラムが開発されたのである。 インディアナ大学のプレスリリースによれば、このプログラムは機械学習の技術を活用し、新しく得られた情報をもとに結論を逐次修正するというアプローチを採用している。開発した研究者たち曰く、「人間の医師のように考えることができる」アルゴリズムなのだそうだ。また必要な情報さえ与えてやれば、病気以外の障害でも診断が可能だそうである。