スティーブン・ジョンソンといえば、このブログでも何度か著作を紹介していますが、彼の最新刊が先ごろ発表されました。タイトルは"How We Got to Now: Six Innovations That Made the Modern World"。「何が現代の社会を作ったのか」をテーマに、6つのジャンルに関するイノベーションやテクノロジーの歴史を整理しています。ちなみに同じタイトルのテレビ番組がBBC/PBSで放送予定となっていますが、もともとこの企画のために書かれた一冊とのこと。 本書に頻繁に登場する概念が「バタフライ効果」(本書では特に、ある技術が別の技術に影響を与えるという観点から"ハチドリ効果"と命名されています)。すなわち「風が吹けば桶屋が儲かる」式に、ある出来事が思いもよらぬ流れを生み出し、それが基礎となって次の出来事を生み出していく――それこそがテクノロジーの歴史の本質な