2015年1月6日 エドアード・レオン・スコットの「フォノトグラフ」 テクノロジーと社会に関する優れた考察を行ってきた作家、スティーブン・ジョンソンが、新たな著作”How We Got to Now”を発表しました。英BBC/米PBSが制作する科学番組用に執筆された一冊で、「ガラス」「光」「清潔」など、現代社会を形作った6つの技術分野について、その歴史と影響を考えるというもの。イノベーションとは何か、それが社会をどう変えていくのかに関する興味深い物語となっています。 その中に、1857年に発明された「フォノトグラフ(phonautograph)」という奇妙な装置が登場します。これはフランス人技師エドアード・レオン・スコット・ドマルタンビルが開発したもので、横向きに置かれた樽のような箱から針が伸びており、その針が横にある回転式のドラムを引っ掻くようになっています。実はこの機械、樽の部分で音の