「文書にあるような発言をした記憶はない」「データの過ちは認めるが、結論は変えない」「読まずに決裁のはんこを押している」--安倍政権の閣僚や幹部官僚たちの間では、記録より記憶を優先させたり、文書やデータを軽んじているかのような発言が目立つ。こうした振る舞いに、各界の専門家から厳しい目が注がれている。【宇多川はるか、中川聡子/統合デジタル取材センター】 「民間企業の感覚では、あり得ない」。危機管理コンサルタントとして上場企業約300社の危機管理をサポートし、テレビドラマ「リスクの神様」(フジテレビ系)の監修も担当した白井邦芳さんは、そう言い切る。