ロシア西部クルスク州に侵攻したウクライナ軍部隊は先週末までにおよそ500平方kmの支配を確実にし、さらに900平方kmほどの支配を争っている。 だが、6個前後の旅団と数個の独立大隊、そして複数の支援部隊から成る侵攻部隊は急速な進撃の代償として、貴重な装甲車両をかなりの数失っている。人員の損耗も数十〜百数十人にのぼる可能性がある。 一方のロシア側は狼狽した歩兵の十数人単位の投降が相次いでいるものの、車両の損失は数両にとどまっている。 ロシア側よりもウクライナ側の装備の損失が多いというのは異例だ。ロシアがウクライナで拡大して2年半近くたつこの戦争では概して、ロシア軍の車両の損失のほうがウクライナ軍の車両の損失を大幅に上回ってきた。 ウクライナ軍参謀本部にとって、これほどの損失が見合うものなのかは侵攻作戦の目的によるだろう。また、作戦が進むにつれてロシア側と損失率が逆転するかどうかでも評価は変わ