生活保護受給者から1944本もの印鑑を預かっていたことが発覚した群馬県桐生市で、市職員が60代外国籍女性の書類に同姓の他人の印鑑を無断で押印していたことが分かった。 女性は2022年1月に日本人の夫が病死後、同居親族から暴力や嫌がらせを受け、知的障害がある40代長男とともに桐生市内のアパートへ避難し、生活保護を申請。保護開始決定後、福祉課内部で作成された書類の受領印に印鑑が押されていた。
東京都世田谷区は二十二日、二〇二三年度のふるさと納税制度に伴う区税の流出が前年度比十億円増で、過去最大の九十七億円に達したと発表した。二二年度から対策として返礼品を拡充して寄付を呼び込んだが、その効果も吹き消す損失で、保坂展人区長は「大変ショック。このままなら百億円、百五十億円と進む。耐えられない」と国による制度の見直しが必要と訴えた。 流出額は昨年、区民が制度を利用して他自治体に寄付したことに伴う本年度の区税控除額の総計。一三年度は六千万円だったが、年々、特産品など豪華な返礼品をそろえる自治体への寄付が増え、流出額が膨張。十一年間の流出は累計四百五十八億円に上った。 区は長年、返礼品を福祉作業所で作ったお菓子など社会的意義のあるものに限っていたが、昨年度から区内の名店の商品やクーポン券などをそろえ「返礼品競争」に加わった。果たして二二年度は前年度の倍の二億八千万円の寄付が集まったが、流出
東京都営地下鉄4路線106駅のうち59駅の駅業務が都から外部委託されており、労働者派遣法が禁じる「偽装請負」を招かないか、という懸念が持たれている。法律上、業務委託元は、委託先の労働者に直接指示はできないが、これらの駅では都職員の駅長のもとで委託先の社員である駅員が働いている。都側は「駅長が行うのは指示でなく情報伝達」と説明するが、現場の駅員からは「実態とそぐわない」という声が上がる。(三宅千智) 偽装請負 実質的には労働者派遣なのに、委託契約に見せかける違法行為。通常の委託では、委託された会社の労働者がその会社の指揮命令下で働くが、偽装請負では委託元の指示に従う。事故や問題が起きた際、労働者に対する責任の所在があいまいになるため、労働者派遣法や職業安定法が禁じている。
東京都練馬区の区立中学校で五月三十一日、三年の女子生徒が運動会の組み体操の「ピラミッド」を練習中に最上段から落下し、右肘骨折で二カ月の重傷を負っていたことが分かった。組み体操では各地で事故が多発し、国が三月末に、全国の教育委員会に注意喚起の通知を出していた。 同校や区教委によると、三十一日午後二時ごろ、女子生徒は校庭で十四人で四つんばいに積み重なる「ピラミッド」の練習中、最上段四段目で膝立ちの状態で両手を挙げる際、バランスを崩して約二メートルの高さから落下した。 教員はピラミッドの後ろと左右に計三人がつき、今年から安全対策としてピラミッドの前後には畳のマットを敷いていた。女子生徒は右肘を固定して通学しており、六月四日の運動会当日は別の生徒が代役をしてピラミッドを行った。ピラミッドの段数は昨年より一段下げるなど規模を縮小したという。
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