醜さについて 8月15日近辺になると、よくTVのニュースなどで「戦争を語り継ぐ」などという話が出てくるが、「戦災を語り継ぐ」の間違いではないかと思う。 山中恒『撃チテシ止マム』411~412ページより。 「通風塔」に寄せられる投書は、その後、戦局の推移と共に激越さを増し、更にファナティックな様相を帯び始める。婦人の化粧は一切禁止せよだの、老人の隠居を許すな、買出し夫人は愧死すべきである、などと言い出す。そして遂には「米はコメ、日本の国は瑞穂国の米どころで混同のおそれあり」として、区別するために、アメリカの「米」には〈けものへん〉をつけて「■」という新字、「英も英霊の英、東条英機首相の英」にまぎらわしいから、これにも〈けものへん〉をつけて「■」とし、「■■撃滅」とせよなどと、大まじめに言い出す。 また、『戦争に徹しよう』の投書者に見られるような、やたらに他人を大喝叱正したがる「張切り者」が出