【ワシントン=塩原永久】米上院は4日、最高裁判事に指名されたブレット・カバノー氏に対する公聴会を開いた。人工妊娠中絶などの問題で保守的な立場だとされる同氏就任に反対し、傍聴していた抗議グループが大声を上げ、退場させられる一幕があった。 カバノー氏は「最高裁は決して党派的な機関とみなされてはならない」と証言し、「司法の独立」の重要性を強調した。公聴会は5日も続けられる。米メディアによると、上院でのカバノー氏承認に関する投票は月内に実施される見通し。 9人の判事で構成する最高裁でケネディ判事が退任し、トランプ大統領が7月にカバノー氏を後任候補に指名した。最高裁判事の構成が保守派優位に傾くことを警戒する野党・民主党の一部議員はこの日、散会の動議を提出するなどして議事進行の中断を求めたが、議長に却下された。