ブルガリアのエクザルフ・アンティモボ村で弟を抱くロマ人の少女(2016年2月4日撮影)。(c)AFP/DIMITAR DILKOFF 【3月2日 AFP】ブルガリアではこの15年間に貧しいロマ人コミュニティーで新生児売買が横行するようになった。困窮した親が人身売買業者を介し、養子縁組の法規が緩い隣国ギリシャで自分の赤ちゃんを売っている。 少数派で迫害の対象になることも多いロマ人の赤貧状態がこの傾向に拍車を掛けている。突如として赤ん坊を失った母親たちが口にする「説明」が、うのみにされることもなくなった。 ブルガリア南東部のさびれた村エクザルフ・アンティモボ(Ekzarh Antimovo)である女性はこう明かした。「イリヤナは妊娠中にギリシャに行き、1週間前に帰ってきた。おなかは膨らんでいないのに赤ちゃんはいない。ギリシャで死産したと説明している」。女性はいかにも事情に通じている様子で声を潜