一方で、国からの政党交付金制度があるにもかかわらず経団連が毎年約24億円の政治献金を自民党側に続けていることについては「民主主義を維持していくにはコストがかかる。企業がそれを負担するのは社会貢献の1つだ」と説明した。 しかし、日本の政治献金は米国に比べて透明性が著しく低い。企業団体献金が税制優遇に結び付くなど政策をゆがめているとの指摘に対しては「世界各国で同様のことが行われている。何が問題なのか」と正当化した。
経団連の十倉雅和会長は20日の会見で、岸田内閣の支持率が20%台と低迷する理由を問われたのに対し「一つ一つの施策はいいことをやっている。防衛、GX(脱炭素化)、原子力、デフレからの完全脱却など、きちっとした政策だと私たちは思っている」と述べ、極めて低い支持率に疑問を呈した。 経団連は10月に発表した各政党の政策評価で岸田政権の与党、自民党に対し「大変評価している」と最大限の評価を与え、政治献金の対象にお墨付きを与えた経緯がある。 十倉会長は、自民党幹部が「これ以上、何をやればいいのか」と悩んでいることも挙げて「大きなストーリーを国民に分かってもらう発信の仕方、そういう工夫があればとは思う」と述べた。最後は「外交でも成果があるのに、それが数字に表れないのはどういうことなのか。むしろ皆さんにお聞きしたいぐらいだ」と報道陣に逆質問していた。(久原穏)
政策評価は与党について「デフレからの脱却、力強い経済の再生に加え、G7広島サミット(先進7カ国首脳会議)の議長国としての取りまとめや日韓関係の改善、積極的な外交・安全保障政策を展開し、高く評価できる」と指摘した。 一方、自民党の課題として経済成長と財政健全化の両立をはじめ「こども・子育て政策において、広く国民全体が負担する財源のあり方の検討」を明記。岸田文雄首相が増税を否定する中で、あくまでも消費税増税を強く求めた格好だ。
就活ルール廃止、反対ではない=首相発言を修正-菅官房長官 2018年09月04日12時35分 菅義偉官房長官は4日の記者会見で、経団連の中西宏明会長が就職・採用活動のルールを2021年春入社組から廃止する意向を示したことについて、政府は必ずしも反対ではないと説明した。その上で「企業、大学などの関係者が学生のことを十分に考えながら議論していくことが重要だ」と述べ、議論の行方を見守る方針を示した。 安倍首相、就活ルール維持求める=経団連の廃止方針に反対 安倍晋三首相は3日、「(ルールを)しっかりと守っていただきたい」と発言し、経団連の方針に反対を唱えたとの受け止めが広がっていたが、軌道修正した形。首相発言について、菅長官は「既に決まっている19年度(20年春入社組)までのルールは守ってもらいたい旨の発言だ」と述べ、21年春入社組の採用活動に言及する意図はなかったと指摘した。(2018/09/0
安倍政権と考え方が近い文化人を通し、発信力の強化を目指そうと、安倍晋三首相に近い若手議員が立ち上げた勉強会「文化芸術懇話会」(代表=木原稔・党青年局長)の初会合が25日、自民党本部であった。出席議員からは、広告を出す企業やテレビ番組のスポンサーに働きかけて、メディア規制をすべきだとの声が上がった。 出席者によると、議員からは「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけて欲しい」「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」など、政権に批判的な報道を規制すべきだという意見が出た。 初会合には37人が参加した。官邸からは加藤勝信官房副長官が出席し、講師役に首相と親しい作家の百田尚樹氏が招かれた。同会は作家の大江健三郎氏が呼びかけ人に名を連ねる「九条の会」などリベラル派に対抗するのが狙い。憲法改正の国民投票まで活動を続けたい考えだという。
政府と経済界、労働界の代表による「政労使会議」が再開され、安倍総理大臣は、企業収益を拡大させ、賃金の上昇や雇用の拡大を図ることが重要だとしたうえで、年功序列の賃金体系などを見直す方向で検討を進めたいという考えを示しました。 去年12月以来、およそ9か月ぶりに再開された政府、経済界、労働界の代表による政労使会議には、政府側から、安倍総理大臣や甘利経済再生担当大臣ら、経済界から経団連の榊原会長ら、労働側から連合の古賀会長らが出席しました。 この中で、安倍総理大臣は「賃上げは過去15年で最高水準となり、その動きは力強く広がっている。動き始めた経済の好循環を拡大するためには労働生産性の向上を図り、企業収益を拡大させ、賃金上昇や雇用拡大につなげていくことが重要だ」と述べました。 そのうえで、安倍総理大臣は「第1に子育て世代の処遇を改善するためにも、年功序列の賃金体系を見直し、労働生産性に見合った賃金
政府は十一日、労働時間に関係なく成果で給与を支払う「残業代ゼロ」制度の対象を「少なくとも年収一千万円以上」で「職務の範囲が明確で、高い職業能力を持つ労働者」と決めた。今月末に閣議決定する成長戦略に明記し、二〇一五年の通常国会に関連法改正案の提出を目指す。具体的な年収、職種などは厚生労働相の諮問機関である労働政策審議会で詰める。 対象が次々と拡大し、「働き過ぎ」を助長する懸念が指摘されているのに、政府の産業競争力会議などで数回議論しただけで導入を決めた姿勢に、労組や野党から「拙速だ」と批判が出そうだ。甘利明経済再生担当相や田村憲久厚労相、菅義偉(すがよしひで)官房長官らが十一日に首相官邸で協議し、合意した。 残業代ゼロ制度は四月末に産業競争力会議民間議員の長谷川閑史(やすちか)経済同友会代表幹事(武田薬品工業社長)が提案した。一般社員も対象だったため、「労働者をさらなる長時間労働に追い込む」
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