8月7日、中国は2014年1月に続く2度目の「超音速ミサイル」実験を行ったとされている。実験は失敗に終わったとのことだが、米国に続き、中国が超音速ミサイル開発を進展させていることは、日本にとっても安全保障上、無視できない話である。 しかし、日本ではまだこの超音速ミサイルの戦略的意義についての認識が十分ではないように思う。 超音速ミサイルは、既存の弾道ミサイルとも巡航ミサイルとも異なる、全く新しい戦略的意義を持つミサイルである。それは有事における米国の地域への戦力投射を阻む、中国の接近阻止・領域拒否(A2/AD)能力のカギとなり得るミサイルの1つなのである。 そこで、今回は中国が超音速ミサイルを保有する戦略的意義について言及してみたい。 世界が衝撃を受けた1度目の実験「成功」 8月19日、米国ウェブサイトの「ワシントン・フリー・ビーコン」に、中国が2度目の超音速ミサイルの発射実験を行ったとす
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