【モスクワ仙石恭、杉尾直哉】安倍晋三首相は27日午後(日本時間同日夜)、モスクワを訪問し、ロシアのプーチン大統領と会談した。昨年12月の山口県長門市と東京での前回会談で交渉開始に合意した北方領土での共同経済活動に関し、具体化へ向け優先的な事業のリスト化を進めることで合意。5月中にも企業関係者と関係省庁による官民調査団を現地に派遣することも確認した。北方四島の元島民の墓参を拡大し、6月に航空機による墓参を行うことでも合意した。 会談はロシア大統領府(クレムリン)で約3時間行われた。両首脳は共同経済活動について引き続き協議を続けることを確認。7月にドイツ・ハンブルクで行われる主要20カ国・地域(G20)首脳会議や9月のロシア・ウラジオストクでの東方経済フォーラムに合わせて会談することで合意した。