ロシア政府が、日本を批判するための道具として歴史を利用し始めたのだ。ロシアがウクライナに侵攻し、日本がウクライナ支援を決めると、駐日ロシア大使館はこれを非難して、公式SNSに「日本は100年も経たぬ間に2度もナチス政権を支持する挙に出ました」と投稿した。さらに2022年12月、日本が新たな国家安全保障戦略を発表すると、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、日本は平和的発展を放棄し「無制限の軍事化の道に戻った」と批判した。 この傾向は23年に入っても続いている。ロシア国営メディアが9月、日本がかつてアイヌ民族に対してジェノサイド(民族大量虐殺)を行ったと主張する記事を掲載した。「北海道は日本の領土ではなく、アイヌとの度重なる戦闘を経て奪った植民地である」という。さらに、ロシア政府は9月3日を「軍国主義日本への勝利と第2次世界大戦終結の日」に改名すると決定した。これまでは、第2次大戦終結の日
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