PCR(Polymerase Chain Reaction:ポリメラーゼ連鎖反応)とは必要な遺伝子を含むDNAを無限に増やすことの出来る技術で、現代分子生物学の基礎となる技術です。この技術を発明した研究者キャリー・マリスは1993年にノーベル賞を受賞しています。 研究所などにあるPCR装置は数10万円、高い装置では100万円以上と高額ですが、この装置が行っている事は非常に単純で、温度を繰り返し上下しているだけです。PCR装置の別名は「サーマルサイクラー(繰り返し温度変更装置)」とも呼びます。 具体的には「増やしたい遺伝子を含む微量のDNA」と「増やしたい遺伝子配列の先頭と後方を示す目印(プライマー)」、増幅させるための酵素、DNAの元(モノマー)を1つのチューブに入れ、そして 94℃(およそ1分)→およそ60℃(およそ1分)→72℃(およそ1分)→と20~30回繰り返すだけです。1サイクル