タグ

ブックマーク / horikawad.hatenadiary.com (9)

  • クマムシでも分かる。ノーベル賞候補・ゲノム編集技術「CRISPR/Cas9システム」 - クマムシ博士のむしブロ

    ゲノム編集技術、CRISPR/Cas9。今年のノーベル賞(化学賞あるいは医学生理学賞)受賞候補として大きく注目されているが、仮に今年の受賞が無くても、近い将来確実に受賞することだろう。今回は、この革命的テクノロジーの概要をできるだけ分かりやすく解説する。 ゲノム編集技術 バイオテクノロジーの中で今もっとも注目されているのがゲノム編集技術だ。ゲノムとは、ある生物におけるすべての遺伝子の情報をひっくるめたものをさす。今、このゲノムを意のままに改変することができるようになりつつある。この技術はさまざまな生物学現象のメカニズムを解明する上での重要なツールになるほか、有用な家畜や農作物の作出や、遺伝性疾患の治療などへの応用も期待されている。 従来、遺伝子組換え生物をつくる場合は、外来遺伝子をゲノムの中の特定の位置に入れることが難しかった。これらの遺伝子は運び屋のウィルスなどにもたせて細胞内に注入され

    クマムシでも分かる。ノーベル賞候補・ゲノム編集技術「CRISPR/Cas9システム」 - クマムシ博士のむしブロ
    Hash
    Hash 2018/02/25
    やさしい解説(ちゃんと論文リンクあり
  • 再現性の無い研究論文を減らすにはどうすべきか - クマムシ博士のむしブロ

    自然科学、とりわけ医学生物学系の多くの論文で再現性の無いことが問題になっている。製薬会社が行った追試では、実験結果が再現できなかった論文は70〜90%にまでのぼっているらしい。 NIH mulls rules for validating key results: NATURE | NEWS この問題を解消するため、アメリカ国立衛生研究所(NIH)は、それぞれの研究結果について、独立機関によるデータ検証を義務づけることを検討しているようだ。だが、このやり方では追試による莫大なコストが発生すること、そして研究発表サイクルが長くなってしまう問題点もある。よって、この施策がすぐに採用されるとは考えにくい。 再現性の無い論文が多く生産される背景には、同じ分野における研究グループどうしの激しい競争がある。新規発見のプライオリティが認められるためには、最初に論文で発表するか、特許を申請しなくてはならな

    再現性の無い研究論文を減らすにはどうすべきか - クマムシ博士のむしブロ
    Hash
    Hash 2013/10/26
    語彙力なくて "コンソーシアム" がイメージつかなかったけど, 組織的に対策する案.
  • ダイヤモンドで精子は元気になる - クマムシ博士のむしブロ

    精子の荒ぶる運動性無くして、人類や動物の繁栄はありえない。そんな精子を元気にする方法が、最新の研究成果により提唱された。 Sperm Performance Better on Diamond than on Polystyrene: MSR Proceedings 精子を体外で活き活きと保つことは、とりわけ体外受精を実行する上で大事なことである。 だが、ここで問題がある。精子は体の中では活発に動き回るが、体外では元気をなくしてしまい、あまり長くは生きられないのだ。ペトリディッシュの中で受精させようとしても、あまり上手くいかない。精子のパフォーマンスが落ちるのは、研究者にとっては困りものだ。研究者が男性の場合、萎えていく精子を見ていたら何故か自信も無くなってしまうだろう。 では、どうするか。まず研究者らは、精子のパフォーマンス低下は、ポリスチレン製ペトリディッシュの表面が湿ることで生じる粘

    ダイヤモンドで精子は元気になる - クマムシ博士のむしブロ
    Hash
    Hash 2013/02/14
    運動性細胞にとってダイヤモンドナノレイヤーでコーティングしたペトリ皿は快適なのだそう. 体外受精がやりやすくなるよ, と
  • 不老不死の生き物と幹細胞 - クマムシ博士のむしブロ

    人類の夢、不老不死は、まだ現実のものとなっていない。しかし、自然界には、不老不死を実現した動物が存在する。 ヒドラはクラゲやイソギンチャクなどと同じ刺胞動物に属する、不老不死の動物だ。淡水環境に生息し、体長はおよそ1センチメートルほどで、頭に長い触手をもつ。この触手には刺胞とよばれる毒針のような器官があり、これで動物プランクトンなどをバシっと麻痺させて補する(下はミジンコを捕らえるヒドラの動画)。 ヒドラは100年ほど前から不死身説が唱えられていたが、この生き物が不死身であるというコンセンサスがとれたのは、割と最近のことだ。 アメリカのMartinez博士は、無性生殖するヒドラを1匹ずつ容器に入れて飼育し、継続して観察した。産まれた個体がいれば、すぐさま取り除き、4年間にわたってヒドラが死ぬかどうかを調査した。 その結果、4年の間に死亡するヒドラは、ほとんど見られなかった。もちろん、もっ

    不老不死の生き物と幹細胞 - クマムシ博士のむしブロ
    Hash
    Hash 2013/01/21
    ヒドラが不老不死である件
  • 超高校級とよばれたイケメンサイエンティストの野望 - クマムシ博士のむしブロ

    世の中には天才児とよばれる子どもが稀に存在する。ゲノム解析ツールG-languageの開発者、慶應大学特任講師の荒川和晴氏も、少年時代にきっとそうよばれていたに違いない。 4台のスクリーンで解析作業をする荒川氏 (慶應大学湘南藤沢キャンパスにて) 研究室はコテージのような造りになっている 「なぜ世界中の人々は神や宗教を作りだしたのか?その思考の源となる脳のメカニズムはどのようになっているのか?」 こんなナイーブな疑問を持ったことが、生命科学の道に進んだきっかけだ。高校時代に北米の数学コンテストで3位をとり、大学入学時には教授から超高校級とよばれ、大学院修士課程入学後に3年半で博士号を取得した荒川氏。 そんな人並み外れた経歴をもつ彼が今、クマムシにはまっている。彼には、生命現象を数学的に定義づけたいという野望がある。そして、クマムシは、この野望を成し遂げるための最適な研究対象なのである。 ク

    超高校級とよばれたイケメンサイエンティストの野望 - クマムシ博士のむしブロ
    Hash
    Hash 2012/11/30
    なにこの未来っぽいゲノム解析作業
  • バッタに憑かれた男 - クマムシ博士のむしブロ

    Image credit: Kotaro Ould Maeno サバクバッタという、砂漠に生息する巨大バッタがいる。このサバクバッタ(Schistocerca gregaria)は、主にアフリカから中東およびアジアにかけて度々大発生し、穀物に甚大な被害を与える害虫である。 Image credit: Kotaro Ould Maeno サバクトビバッタには、相変異という興味深い現象が見られる。かれらは、個体密度が低い環境では孤独相とよばれるモードになっている。しかし、個体が密集した環境で生育すると、その子どもは親に比べて飛翔力に優れた形態をもち、群れを作るようになる。体色も、緑色から褐色へと変化する。このモードは、群生相とよばれる。この群生相になったバッタの大群が、1日に100km以上もの距離を移動し、農作物をい荒らすのだ。 孤独相(上)と群生相(下)のサバクトビバッタ Image fr

    バッタに憑かれた男 - クマムシ博士のむしブロ
    Hash
    Hash 2012/09/24
    サバクトビバッタを研究する変態の話
  • みんな納豆菌を甘く見ない方がいい - クマムシ博士のむしブロ

    image from Wikipedia もしあなたが、納豆菌のことを納豆作りのために必要なだけの貧弱な菌だと考えているなら、それは納豆菌のことをみくびっていると言わざるをえない。 納豆そのものや、納豆菌から産生されるナットウキナーゼが、健康増進作用を持つと代替医療団体やテレビ局によって持ち上げられることもある。だがこれは、納豆菌たちが画策した印象操作にすぎない。 栄養補助品として販売されるナットウキナーゼ 後述する通り、彼らは当に恐ろしい奴らなのだ。 納豆菌の学名はバチルス・サブチリス・ナットー(Bacillus subtilis var. natto)。枯草菌のグループに属している。 家庭用に販売されている粉末状の納豆菌 こいつらは、栄養不足になると芽胞を形成する。この芽胞のスペックは半端ではない。まさに不死身ともいえる、驚異的な耐性能力があるのだ。 そのスペックとは、 ・栄養源な

    みんな納豆菌を甘く見ない方がいい - クマムシ博士のむしブロ
    Hash
    Hash 2012/04/03
    わろた
  • クマムシの放射線耐性 - クマムシ博士のむしブロ

    陸地に棲むクマムシは、乾燥すると脱水して乾眠とよばれる無代謝の仮死状態に移行する乾眠動物である。乾眠に移行したクマムシは、その後水が与えられれば再び何事もなかったように動き出す。 クマムシは乾燥だけでなく、さまざまな環境ストレスに対して耐性をもつ。 クマムシのもつ環境耐性能力のひとつに放射線耐性がある。これまでに、クマムシは高線量のX線、ガンマ線、重イオンビームを照射後に生存できることが分かっている。クマムシの放射線耐性に関する研究の経緯は次の通り。 1964年、Mayらはアミメヤマクマムシが最大10000グレイ(Gy)のX線照射後も、生存できることを発見・報告した。その後長らくクマムシの放射線耐性の研究はなされなかったが、2005年にJonssonらが、2006年には堀川らが、それぞれカザリヅメチョウメイムシの仲間とオニクマムシが最大5000〜7000Gyのガンマ線を照射後も生存できるこ

    クマムシの放射線耐性 - クマムシ博士のむしブロ
    Hash
    Hash 2011/07/14
  • 地獄から来た悪魔の虫 - クマムシ博士のむしブロ

    なんだか某ヘビメタバンドのキャッチコピーのようなタイトルですが、地下深くから見つかった線虫のお話です。 この地球において生物が息づいている範囲を調べることは、生態系の広がりを知るために必要ですし、生き物が生存できる環境の許容限界を知ることにもなります。 そして、今まで生物が棲めるないと思われていた過酷な環境から生き物が見つかれば、似たような環境をもつ地球外惑星にも生物が存在するかもしれない、と考えることができるようになります。 つまり、地球上の極限環境で生物を探すことは、間接的に宇宙生物の存在可能性を探っていることになるのです。 今回、これまで多細胞生物が生息することは不可能だと思われていた地下圏(地下0.9〜3.6 km)から数種類の線虫が発見されました。 Nematoda from the terrestrial deep subsurface of South Africa 念のため

    地獄から来た悪魔の虫 - クマムシ博士のむしブロ
    Hash
    Hash 2011/06/19
  • 1