衆院選の勝敗ラインについて言及を避ける自民党総裁と「第1党、野党で過半数」と明言する民主党代表——。 21日の衆院解散で火ぶたを切った自民、民主の政権をかけた攻防戦は両党の勢いを反映するかのように対照的な“出陣式”で幕を開けた。 「懇談会を公開してよかっただろ」 麻生首相(自民党総裁)は21日午後、自民党両院議員懇談会後に党本部で顔を合わせた党幹部に、満足そうに語った。 首相は同日午前の閣僚懇談会で、「この3日間、ずっと考えていた。電話がたくさんかかってきて悩んだが、公開することにした」と懇談会を一転、公開する意向を明らかにした。 懇談会の冒頭、自らの失言や政策の「ぶれ」について「深く反省している」と殊勝に語り、地方選敗北に関しても「力不足を申し訳なく思っている」と涙声で謝罪した。 伊吹文明・元幹事長らが「真情を吐露し、声涙ともに下るあいさつをした方がいい」と助言していたという。 ◆首相謝