当連載の前回の記事「中国が主張する「言論の自由」とは」(関連記事)で詳しく書いたが、中国では中央政府にさえ触れなければ表現の自由はあり、モノ書きに対して圧力がかかるわけではない。 それでも「中央政府のことを書かないでも、獄中に入った文筆家はいるだろう」と思う読者もいるだろう。実際いる。たとえば中国におけるITライターで最も有名な劉靭氏は、政府とは関係ないことを書いていたが逮捕された。 日本のIT系メディアの記事は、CPUやGPUのロードマップや、新製品のレビューが多い。近年は加えてネットのトレンドの記事も増えてきた。一方で中国のIT系メディアで掲載される記事で、ハードウェアのレビューは少なく、むしろIT企業の動向を紹介する記事が多い。中国でITライターの第一人者と認められた劉靭氏も中国IT企業通である。 08年秋に逮捕された劉靭氏は、96年からIT系メディアで執筆を開始し、98年にはIT系
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