●Mark Thoma, “Should You Be Worried About Inflation? What About Deflation?”(moneywatch.com, July 13, 2010) 中央銀行であるFedが経済刺激策―銀行システムに対して大量の新規貨幣を(準備預金のかたちで)注入しようとする試み―に打って出ようとする時に、なぜ私はインフレーション発生の可能性に対してそこまで心配するような素振りを見せないのか? 本論説ではこの点について説明してみたいと思う。これに加えて、もっと差し迫った懸念材料であるデフレーションの可能性についてもいくつか語ることにしよう。 インフレーションとデフレーションは経済に流通するマネーサプライの量と関係しているので、マネーサプライの量がどのようにして決定されるかを検討することを通じて、インフレ圧力やデフレ圧力のメカニズムについて学ぶこ